ミニ・レビュー
ジャパニーズ・コンテンポラリー・フィメール・シンガーとして、確固たる人気と実力を獲得した感のあるBonnie Pinkの新作マキシ。ライヴを2曲収録。いままでのファンは安心して買える完成度だが、ライヴでの化粧を落とした歌で新たなファンが増えそう。
ガイドコメント
新作『evil and flowers』レコーディング時にすでに録音されていたというタイトル曲ほか、ライヴ・ヴァージョンの2曲も嬉しいマキシ・シングル。アナログも限定発売する。
収録曲
01犬と月
犬と月、人間ではないふたつの存在で人間そのものを表現した彼女の才能に驚かされる、アコースティックなポップ・ソング。抽象的な歌詞を淡々と歌う世界観は不条理でありながらも現実的だ。
02good-bye
ふたつの不協和音を無表情に繰り返すピアノの上を、少しかすれて脱力したような彼女のヴォーカルがすべっていく、不条理を感じさせるバラード・ナンバー。突然の別れに呆然としながら繰り返し“さよなら”を歌う。
03Only For Him (ライヴ・ヴァージョン)
2コードを繰り返す長いイントロから透明感たっぷりの彼女のヴォーカルが覗くと、世界は一気にファンキーに。彼女自身も気に入っているという同名曲のライヴ・ヴァージョンで、キメがたっぷりのハードな1曲だ。
04Heaven's Kitchen (ライヴ・ヴァージョン)
彼女の才能を全国に知らしめた、記念すべきヒット曲のライヴ・ヴァージョン。ロックでもポップスでもR&Bでもブルースでもない、彼女独特の歌世界はライヴでこそ本領発揮される。ヘヴィな音を楽しめる1曲だ。