ガイドコメント
毎年恒例となっていた新作の年末リリースがなかった98年末、その代わりに発表されたのがこのベスト盤。ティン・パン・アレーとの共作曲を含む、聴きどころ満載の2枚組。ユーミンのエネルギーが再確認できる。
収録曲
[Disc 1]
01守ってあげたい
女性が男性を守るという“スーパーウーマン”ユーミンを象徴する曲として、ユーミン研究家の間では認知されているが、そんなことはどうでもよくなるほど感動的な国民的名曲でしょう! 何度聴いても落涙。
02恋人がサンタクロース
バブル全盛期に一大ブームを巻き起こしたホイチョイプロダクション制作(通称“ホイチョイムービー”)の映画『私をスキーに連れてって』の主題歌となり、リヴァイヴァル・ヒットとなったユーミンの代表曲。
03BLIZZARD
ウィンター・スポーツが大流行したバブル全盛期に“冬の女王”ユーミンが放ったゲレンデ・クラシックスの名曲。メロディが流れれば、否応なくファンタジックな冬山に誘われる必殺のナンバーだ。
04サーフ天国、スキー天国
リゾート・ミュージックの草分け的存在『サーフ・アンド・スノウ』に収録された、アルバム・イメージを象徴する一曲。1番がサーフィン、2番がスキーという、ひとつの曲の中で2シーズン楽しめる曲も、この曲くらいでは?
05ダイアモンドダストが消えぬまに
06きみなき世界
07SWEET DREAMS
08ノーサイド
「何をゴールに決めて何を犠牲にしたの〜」でお馴染み、アルバム『NO SIDE』に収録されたタイトル・チューン。ドラマティックな歌詞で、スポーツに青春を捧げた人にとっては涙なしでは聴けない楽曲。
09時をかける少女
10ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ
シンガーとしても高い評価を得ている原田知世がアイドルだった頃にユーミンが提供した曲で、ユーミン自身も名盤と名高い『VOYAGE』の中でセルフ・カヴァーしている。荒井由実テイストあふれる名バラード。
11Valentine's RADIO
12青春のリグレット
13Hello、my friend
80年代の末期、シンセによるマシンビートの多用で歌世界も機械的になってしまったユーミンに、初期の作風を思わせる甘酸っぱい香りが戻り、ファンに大歓迎で迎えられた名曲。痛いくらいの切なさに号泣。
14DESTINY
良い曲ばかりが頭から終わりまでギッシリ詰まったアルバムなのに、なぜかシングル・カットが1曲もない伝説の名盤『悲しいほどお天気』に収録された名曲。女性の視点なのに、男性も共感できるところが凄い。
15埠頭を渡る風
ファンタジックなメロディの完成度はもちろん、松任谷正隆のアレンジ・センスもキラリと光るナンバーで、メロディに寄り添うオーケストラが何ともスリリング! 運転中はついついアクセルを踏み込んでしまう。
[Disc 2]
01リフレインが叫んでる
松任谷由実の歌詞の凄さが爆発した超有名曲。AメロとBメロを分解した曲構成の斬新さ、そしてその構成が、歌詞の物語をよりドラマティックに響かせることに成功している。熟練の職人芸が光輝く名曲だ。
02最後の嘘
03真珠のピアス
04DANG DANG
05青いエアメイル
06VOYAGER〜日付のない墓標〜
07春よ、来い
ユーミンが松任谷姓になった最初のアルバム『紅雀』(1978年)から追求を続けてきた和的情緒が、ひとつの頂点に達した記念碑的名曲。昔からすでに存在していたかのようなスタンダード感あふれるメロディが感動的。
08ANNIVERSARY
ユーミンが時代のカリスマに君臨した80年代の最後を飾った名盤『LOVE WARS』のラストに収録されたバラード。まさにアニヴァーサリー・イヤーを締めくくるにふさわしい、堂々たる完成度だ。
09輪舞曲 (ロンド)
10DOWNTOWN BOY
11シンデレラ・エクスプレス
「悲しいほどお天気」を彷彿とするような、必殺のAメロ・フレーズがとにかく最高。随所にファンキーな“キメ”を用意しつつ、それでいて穏やかな印象を崩さないナイス・メロウな節回しが彼女らしい。
12カンナ8号線
朗々たるエレキ・ギターのイントロが有名なミディアム・ナンバー。普通なら見落としてしまう、道路の中央分離帯に咲くカンナの花が素材になっている点もユーミンらしい。コンサートでは定番の曲。
13真夏の夜の夢
ユーミンのシングル盤では最高のセールスを記録したナンバー。本格的なラテンのリズムを導入したアレンジもインパクト抜群で、ユーミン・ナンバーの中でもひときわ異彩を放つ情熱系ラヴ・ソング。
14groove in retro
15愛は...I can't wait for you、anymore