ミニ・レビュー
自ら“歌舞伎町系”と名乗る椎名林檎の大ブレイク作。3枚目のマキシ・シングルで彼女は世に広く知られるようになったわけだ。デビュー当時は色物ギリギリという感じだったが、この曲でソングライターとしての才能を見せつけてくれた。★
ガイドコメント
ガラ悪くも恰好イイ、巻き舌ヴォーカルも魅力的な大注目アーティストの最新マキシ。間違いなく洋楽ファンをもトリコにするであろう彼女のハイセンスな楽曲は一聴の価値アリ。
収録曲
01ここでキスして。
02眩暈
大ヒット・シングル「ここでキスして」のカップリング曲で、アルバム未収録ながらファンの人気が高い隠れた名曲。浮遊感のあるスローなメロディと、思いっきり切ないヴォーカルが聴き手のハートを直撃する。
03リモートコントローラー
イントロのハープシコードとドラムの性急さや低温の不穏なシンセが中世ヨーロッパの古城の佇まいを見せたかと思えば、昭和歌謡風なアプローチを展開。サビではやりきれない思いを情念の強いヴォーカルで発し、エキゾティックにラストを迎える。官能的な純文学を音で表わしたかのような目まぐるしいストーリー性ある楽曲は、彼女の真骨頂。