ミニ・レビュー
ヒット曲の「ゆらめき」を含むDir en greyの13曲入りアルバム。元X JAPANのYOSHIKIプロデュースらしくメロディを生かしながらもサウンドはヘヴィです。歌詞のサイコな感じが、身体の中に誰もが持っている残酷性を引き出してくれてヤバいですな。
ガイドコメント
従来のカテゴリーではくくれない、まさしく新しい形のバンド、Dir en grey。彼らの記念すべきファースト・アルバムはシングル5曲入りの超豪華盤だ!
収録曲
01GAUZE〜mode of adam
02Schweinの椅子
03ゆらめき
彼ららしくないといえるほど、キャッチーなメロディを備えたメジャー第3弾シングル。間奏の自己崩壊的なギター・リフが異常にカッコよく、元に戻すことのできない時間や関係を嘆く歌詞にぴったりと沿っている。
04raison detre
05304号室、白死の桜
06Cage
後が恐くなるような、悲しげな旋律のオルゴール・イントロ。その後、一気に激しい展開を見せる緊迫感のある一曲。背徳的な単語が並ぶ歌詞にも注目。曲中のピアノはプロデューサーも兼ねるYoshikiによるもの。
07 と (つみとばつ)
08mazohyst of decadence
09予感
比喩的表現を使いながらも、痛みをダイレクトに聴き手に伝える歌詞と、聴きやすい曲調が同居している傑作。ビジュアル系というカテゴリーを完全に越えた、質の高いメロディアスなサウンドが気持ちいい。
10MASK
妖しげなメロディとダンサブルなドラムが快感な一曲。穏やかでない歌詞と狂気に満ちたシャウトが、危険なサーカスのような雰囲気を醸し出している。さらに歌詞カードに表記されない声が道化的世界を盛り上げている。
11残-ZAN-
12アクロの丘
メジャー第1弾シングルは、Yoshikiプロデュースによる美しいバラード。要所で響くストリングスが、哀愁の漂うメロディをより引き立たせている。1曲が9分を越えるが、時間の長さを感じさせない展開は見事。
13GAUZE〜mode of eve