ガイドコメント
ナイル・ロジャースとの共同プロデュースによるポップなロック・ナンバーが詰まった作品。本作の成功で、ボウイは世界的な人気を獲得した。無名時代のスティーヴィ・レイ・ヴォーンがギターで参加。
収録曲
01MODERN LOVE
冒頭から鋭角なカッティングが始まり、ダンサブルなビートとリズム・ラインを構成していく。ミュージカルのようなピアノ・フレーズや、ヴォーカルとコーラスとの掛け合いによって、聴く者に強いインパクトを与える。
02CHINA GIRL
タイトル通り、中国的でエキゾティックなキター・フレーズとミステリアスなシンセサイザーのバッキングが魅力的なナンバー。エコーをかけた抑えめのボウイのヴォーカルが、妙に色っぽい。
03LET'S DANCE
80年代にCMなどで多用され聴いたことがある人も多いであろう、アーバンな白人的ファンク・ロック。時代に左右されない強い普遍性を持った、キャッチーなメロディとタイトなリズムが際立っている。
04WITHOUT YOU
ループするミドル・テンポのギター・リフとキックの効いたドラミングが、気だるい雰囲気を醸し出している1曲。デヴィッド・ボウイのヴォーカルもどことなくコケティッシュな色気を持っていて、サウンドにマッチしている。
05RICOCHET
まるで地鳴りのように響きわたるドラムが印象的な1曲。エコーのかかったヴォーカルや遠くから聴こえてくるようなホーン・セッション、荘厳で力強い男声コーラスが融合して、壮大な世界観を形作っている。
06CRIMINAL WORLD
スタッカートが効いたエレキ・ギターの高音弦のフレージングが、シンセサイザーやベース、ドラムと巧みに連携している1曲。ミドル・テンポの冒頭からテンポを上げていきダブ・ロック的に展開していく。
07CAT PEOPLE (PUTTING OUT FIRE)
いつになくワイルドなデヴィッド・ボウイのヴォーカルが官能的なナンバー。サウンドの核となるシンセサイザーとギターの絡み合うフレーズは、80年代シティ・ロックの魅力が凝縮されており、非常にキャッチー。
08SHAKE IT
直線的なダンス・ビートと80年代風のシンセサイザー・リフが特徴的な1曲。暗示的でエロティックな雰囲気を持つ歌詞とデヴィッド・ボウイの独特なヴォーカルがマッチしており、怪しいディスコ・チューンとなっている。