ガイドコメント
R&Bをベースに確かな歌唱力で表現したCHEMISTRYの1stアルバム。堂珍、川畑二人のヴォーカルのコンビネーションが生み出す“ケミストリー”の数々。ヒット曲「ユー・ゴー・ユア・ウェイ」の別ヴァージョンも。
収録曲
01Intro-lude〜The Way We Are〜
デビューから8ヵ月でリリースされた1stアルバムの最初を飾るイントロデュース・トラック。わずか20秒ほどの二人のハーモニーだが、次曲「合鍵」だけでなく、彼らの意志や指針をあらわす重要なインタールード。
02合鍵
彼ら得意の涙腺をいい頃合に刺激するセンチメンタルなミディアム・バラード。黒っぽさを強調することなく、とはいえド歌謡曲でもない、ソフトR&Bともいえるサウンドに落とし込めた作風が、実に肌身に溶ける。
03PIECES OF A DREAM
日本の音楽シーンに大きな業績を残している彼らも、出発点はASAYANのヴォーカル・オーディションを経てのこのデビュー曲だった。きめ細やかさに多少粗い部分もあるが、良質なポップスとして完成度が高い傑作。
04愛しすぎて〜DJ WATARAI Interlude〜
“愛しすぎて”という字面ほど重くズシリとくる感じはなく、割合とサラッと歌われる。だが、決して軽薄ではなく、なめらかで耳当たりいいハーモニーが、メッセージをジワジワと響かせているナンバー。
05BROTHERHOOD by KAWABATA and DABO
川畑要とDABOのコラボレーション・チューン。琴の音にも似た効果音を使い、武骨な男像を鋭い角度からライムするDABOと、あくまでも自分の味を失わず、なめらかなヴォーカルを貫き通す川畑との調和が面白い。
06Point of No Return
ミリオン・セラーとなったデビュー曲を受けての注目の2ndシングル。“夏草が〜”で始まるフレーズどおり、緑や青の澄んだ空気の匂いを感じさせる上質のポップ・チューン。松尾“KC”潔のソフトR&B路線のプロデュースが光る。
07C'EST LA VIE〜Interlude〜Show You The Way〜
ピアノやストリングス、バンド・サウンドの疾走を迫られるフレーズに乗せられるヴォーカルが、風を切っていく爽快さを生んでいる。雲間をかき分け、晴天に抜けたような転調が身体を揺らせるダンス・チューン。
08You Go Your Way (Album Version)
09Rewind
人は誰でも“あの時に戻れたら”と思うことがあるだろう。そんな懐かしくも切ない心の機微を、しっとりと、しかしながら、情熱的に歌う。イントロのギター・コードが西陽のような哀愁感を漂わせて曲を飾る。
10君をさがしてた〜The Wedding Song〜 (KEIKO LEE Interlude)
11星たちの距離 (ディスタンス)by 堂珍嘉邦&ケイコ・リー
ボビー・コールドウェル風AORのような澄み切った夜空を想わせる厳かなイントロから、ケイコ・リーの落ち着いた渋みのある声と堂珍の真っ直ぐな熱を感じる声の重なりが、アダルトな恋愛模様を描くバラード。
12Motherland
眩しく輝く太陽の下を、颯爽と闊歩するような、思わず顔がほころぶハッピー・テイスト満ちあふれるナンバー。感謝の気持ちと未来へのポジティヴさが、コーラスでの掛け合いやハモリにみてとれる曲。