[Disc 1]
01MAMA KIN
デビュー作『野獣生誕』(1973年)収録のナンバー。シンプルながらも印象的なリフがカッコ良い、ロックンロールのお手本のような一曲。ガンズ・アンド・ローゼズが『GN'Rライズ』(89年)でカヴァー。
02DREAM ON
初期エアロスミスを代表する名バラード。もの悲しいギターの爪弾きからスタートし、エモーショナルなヴォーカルが曲を盛り立てる。後半にリズムが入ってくるやいなや、そのままクライマックスへと一気に駆け上がる展開はなんとも劇的だ。
03SAME OLD SONG AND DANCE
ルーズなギター・リフからスタートするファンキーな横ノリのロックンロール・チューン。気だるく歌うスティーヴン・タイラーのバックで唸る、ブルージィなギターが魅力。ホーン・セクションの導入も楽曲に彩りを与えている。
04SEASONS OF WITHER
歓声が風の音へと変わり、そこへギターのアルペジオが重なってくるイントロからして、どこか寂しげなムードが漂うバラード。スティーヴン・タイラーの歌唱もエモーショナルでありながら、ダウナーな雰囲気を発散している。
05WALK THIS WAY
RUN-D.M.C.がヒップホップ・ヴァージョンに生まれ変わらせた大ヒット曲のカヴァー・ヴァージョン。ヴォーカルのスティーヴン・タイラーとギターのジョー・ペリーが客演し、ロックとヒップホップを見事に融合させた、ミクスチャー・ロックのはしりともいえる曲。
06BIG TEN INCH RECORD
ブルース・シンガー、ブルムース・ジャクソンの1952年のヒット曲をカヴァー。エアロスミスのルーツに黒人音楽からの影響が色濃いことを示す恒例といえる。わずか2分強のナンバーで、ブルース・ハープがいい味を出している。
07SWEET EMOTION
エキゾティックでサイケなイントロが特徴的なスロー・チューン。ファンキーなノリとヘヴィなギター・リフの組み合わせ、トーク・ボックスや逆回転を使ったアレンジの妙が面白い。エアロスミスのライヴでは定番曲となっている。
08LAST CHILD
リリカルで哀しげなイントロから一転、ファンキーなリフと唸るようなヴォーカルが楽曲を引っ張るグルーヴィなナンバー。シンプルながらも踊り出さずにはいられないビートも、クセになること請け合いだ。
09BACK IN THE SADDLE
ちょっと不気味なイントロからパワフルに弾ける歌入りへの流れが印象深い、ヘヴィなロックンロール・チューン。エロい歌詞もエアロらしいが、なによりギタリストのジョー・ペリーによる、弦ベースを弾いて生み出したというグルーヴが圧巻!
10DRAW THE LINE
シンプルだが強烈なリフを持ったエアロスミスお得意のハード・ロック・ナンバー。スライド・ギターが渋味を出しているが、キーは違えど「カエルの歌が〜聴こえてくるよ〜♪」とそっくりなソロのフレーズに、日本人なら思わず頬がゆるんでしまうこと間違いなし。
11DUDE (LOOKS LIKE A LADY)
グラマラスなエアロ流ロックンロールの旨みがたっぷりの大ヒット・チューン。ホーン・セクションを使ったゴージャス感あふれるアレンジが絶妙で、ダンサブルでファンキーな曲調に映えるブルージィなギター・ソロも聴きごたえ十分だ。
12ANGEL
87年に全米シングル・チャート3位を記録したバラード。いかにも80年代的な甘いメロディとゴージャスなアレンジで泣かせる一曲。“売れ線狙い”と揶揄されたりもしたが、楽曲のクオリティは間違いなく高い。
13RAG DOLL
豪快なドラム・ビート、滑らかなスライド・ギター、そして、ファンキーなヴォーカルが三位一体となった、グルーヴィなハード・ロックンロール・ナンバー。ホーン・セクションの導入によるゴージャスな仕上がりにも注目したい。
14JANIE'S GOT A GUN
ファンキーだがダークなムードを放つ、どこか呪術的な導入部が印象深いナンバー。土着的なリズムとさまざまな楽器を使った装飾音のバランスの妙も面白い。全米4位の大ヒット曲で、エアロにグラミー賞をもたらしたことでも知られる曲だ。
15LOVE IN AN ELEVATOR
エアロスミスが最も得意とするグルーヴィなロックンロール・チューン。ダンサブルなビートとハードなギター・ワークの相性も抜群で、ホーンやコーラスなどによるゴージャスな音作りも、派手で淫靡な世界観を見事に体現している。
16WHAT IT TAKES
スティーヴン・タイラーのエモーショナルな歌唱が光るダイナミックなロッカ・バラード。全米9位のヒットを記録した人気曲でもあり、ピアノ、アコースティック・ギター、アコーディオンなどの音色がドラマ性を盛り立てている。
[Disc 2]
01THE OTHER SIDE
パワフルでファンキーなリズムとキャッチーなサビ・メロが魅力の、踊れるロックンロール・チューン。ホーン・セクションが大活躍するゴージャスなアレンジと、ややレトロなトーンを放つギター・ソロの同居が面白い。
02LIVIN' ON THE EDGE
『ゲット・ア・グリップ』(93年)収録のドラマティックな一曲。セッション中にジョン・レノンの魂を感じたというナンバーで、ビートルズの影響を感じさせるメロディとアレンジで劇的に盛り上げる。
03CRYIN'
90年代のエアロスミスを代表するバラード。ブルース調のイントロからオールディーズの影響を感じさせる甘いメロディへなだれ込む、ドラマティックでロマンティックな一曲。盛り上げ方を心得たアレンジも見事。
04AMAZING
荘厳なチェロとピアノで幕を開ける、スケールの大きなバラード・ナンバー。スティーヴン・タイラーの力強い歌唱が見事。さらにバック・ヴォーカルとしてドン・ヘンリーを起用しており、歌に厚みと迫力がプラスされている。
05DEUCES ARE WILD
力強く歌い上げるスティーヴン・タイラーのヴォーカルを全面に押し出したパワー・バラード。やや大味な印象も否めないが、いかにも80年代末頃のエアロスミスらしい曲調といえる。勢いと円熟味をバランスよく兼ね備えた1曲だ。
06CRAZY
スティーヴン・タイラーによる語りのようなヴォーカルとブルース・ハープの調べで幕を開けるバラード・ナンバー。ブルージィな味わいとマンドリンを使ったカントリー・タッチのアレンジも、曲想にマッチしている。
07FALLING IN LOVE (IS HARD ON THE KNEES)
パワフルなグルーヴとリズムが一体となったロックンロール・チューン。全編に配されたゴージャスなホーンがいいアクセントになっており、ダンサブルな曲調に乗るスティーヴン・タイラーのヴォーカルも実にファンキーだ。
08PINK
アルバム『ナイン・ライヴス』収録のヒット・シングル(全米27位)のリミックス・ヴァージョン。イントロのドラム・パターンからしてオリジナルとは異なり、アコースティック・ギターがフィーチャーされているのも新しい味わいだ。
09I DON'T WANT TO MISS A THING
映画『アルマゲドン』の主題歌として、全米No.1シングルに輝いた曲。ダイアン・ウォーレンのペンによるロマンティックなバラードで、ストリングスをバックにスティーヴン・タイラーが切々と歌い上げる。
10JADED
『ジャスト・プッシュ・プレイ』(2001年)からの先行シングルとして、全米7位を記録したポップ・チューン。「My My Baby Blue〜」というサビは一度聴けば耳から離れないほどのキャッチーさ。
11JUST PUSH PLAY
2001年作『ジャスト・プッシュ・プレイ』のタイトル曲のリミックス・ヴァージョン。オリジナルよりも約30秒ほど短く、イントロ&エンディングが異なるほか、ラジオでのオンエア用に歌詞も変更されている。
12WALK THIS WAY
RUN-D.M.C.がヒップホップ・ヴァージョンに生まれ変わらせた大ヒット曲のカヴァー・ヴァージョン。ヴォーカルのスティーヴン・タイラーとギターのジョー・ペリーが客演し、ロックとヒップホップを見事に融合させた、ミクスチャー・ロックのはしりともいえる曲。
13GIRLS OF SUMMER
ベスト盤『アルティメイト・エアロスミス・ヒッツ』(2002年)に新曲として収録されたポップ・チューン。「ジェイデッド」の流れを汲む、ライト感覚でラジオ・フレンドリーな一曲。アコースティカルで聴きやすい。
14LAY IT DOWN
パワフルなビートに導かれてスタートするパワー・バラード。ピアノをバックに歌い上げるスティーヴン・タイラー、そこへ重なってくるストリングス……と、序盤は定番のアレンジながら、終盤のはじけっぷりはなかなか凄まじい。
15TRAIN KEPT A ROLLIN'
ヤードバーズのヴァージョンをお手本にした、カヴァー・チューン。ギター・リフがヘヴィに響くタメのあるリズム・アレンジでスタートするものの、ライヴ仕立ての後半に入ると一気に疾走感を増していく。
16TOYS IN THE ATTIC
疾走感満点のギター・リフで始まる、初期エアロスミスを代表するパワフルなロックンロール・ナンバー。エネルギッシュな曲調とキャッチーなサビが印象的で、ライヴの定番曲としてもあまりに有名だ。
17COME TOGETHER
エアロ流ヘヴィ・ヴァージョンといった仕上がりのザ・ビートルズのカヴァー。ジョージ・マーティンのプロデュースというのも注目すべきポイントだ。ほぼオリジナルに忠実なアレンジが施されており、原曲への限りないリスペクトがうかがえる。
18THEME FROM SPIDER MAN
2002年公開、映画『スパイダーマン』のサントラに提供した曲。「スパイダーマンのテーマ」を現代的なバンド・アレンジで披露、ダークでヘヴィなギター・リフとテクノロジーを駆使したモダンなサウンドに仕上げた。