ミニ・レビュー
セカンド・アルバム。これまで通りMC4人の掛け合いと合唱がメインだが、今回はそれぞれのソロ曲もあり、表現の幅が広がった。トラックはジェイムズ・ブラウンやマディ・ウォーターズのカヴァーを取り入れるなどアイディアが豊かになり、ポップ度も増している。
ガイドコメント
人気ラップ・グループ、RIPの2002年7月リリースの2ndアルバム。「ONE」「FUNKASTIC」、さらに夏にふさわしい「楽園ベイベー」を収録。遊びゴコロを満載したユーモア・センスが炸裂し、100万枚を突破した大ヒット作。
収録曲
01〜Introduction〜CHICKEN (featuring Breakestra)
02By the Way
2002年発表のアルバム『TOKYO CLASSIC』に収録、イントロダクションに続くアップ系ナンバー。MCのマイク・リレーに続いて、繰り返されるリフレイン“By the Way、Five Guys Name”、その名前はRIP SLYME……。
03Tokyo Classic
2002年のアルバム『Tokyo Classic』の表題曲。軽やかなリズム・トラックに、東京という街の21世紀の風景や人の姿をRIP風にラップで綴るナンバー。「CHA CHA CHA」からのサビのフレーズを引用するなど、元ネタを発見するのもよし。
04楽園ベイベー (Album version)
05Case 1 STAND PLAY
クールな印象を残すトラックに、“スタンドプレイ PSY 一人きりでPLAY”というリフレインによるナンバー。2002年発表のアルバム『TOKYO CLASSIC』に収録、Case 4「Bring your style(夜の森)」までのつながりのなかの一曲としても。
06Case 2 MANNISH BOY (続 Zeekのテーマ)
07FUNKASTIC
2002年3月発表のシングル曲。ブラック・ミュージック“FUNK”と“Funtastic”をかけあわせた「FUNKASTIC」をテーマに、RIPの高速ラップが冴える。黒人音楽的なフレーズも各所に盛り込んだパーティ・チューンに仕上がっている。
08奇跡の森 (featuring Hirotaka Mori)
『Tokyo Classic』に収録。ライムに出てくる奇跡の“森”ことシンガー・ソングライター、森広隆とのコラボレーション。森のソウルフルでハイトーンなヴォーカルやギター・カッティングをフィーチャー。全体に流れるエレピのフレーズもかっこいい。
09Case 3 スーマンシップDEモッコリ
2002年発表のアルバム『TOKYO CLASSIC』収録の一曲。メンバーSUのソロ的ナンバーで、トラック、ライムともに彼の手によるもの。低音で高速のラップがうごめく、ちょっぴりホラー的な、不思議な雰囲気が印象的。
10Case 4 Bring your style (夜の森)
さわやかなギターのカッティングから始まる、『TOKYO CLASSIC』に収録された一曲。ILMARIのライムによる、“今日からのSo Fresh そうFreeな時”という、開放的な気分を感じさせる小品。
11One
2001年10月発表のシングル。アコースティック・ギターなどによるメロウなバックトラックに、“それぞれ”“ひとつ”というフレーズを効果的に盛り込んだRIP屈指の名トラック。サウンド・プロデュースはDJ FUMIYA。
12バンザイ
アルバム『TOKYO CLASSIC』に収録。ラテン風の音、電子音とともに進む、切れのよいトラックとそこに絡む各メンバーのライムがかっこよい一曲。“モロモロ手上げろ 皆ハンズアップ皆バンザイ”というリフレインに手をあげて楽しめそう。
13花火
2002年のアルバム『Tokyo Classic』よりラストを飾る一曲。アコースティックなギターとベースを使ったフレーズを駆使しつつ、ノスタルジックな描写のライムによるナンバー。花火という言葉を使わずに、“大輪のFire”と表現している。
14FUNKASTIC (Breakestra Version)