ミニ・レビュー
開巻の小西康陽作のごきげんなインストの勢いそのまま、うきうきときどきしんみり。総合芸能集団の冴えがそのまんま反映された21世紀の日本の国民的歌謡盤。玄人好みの技はいつもどうりに効いていて大人にも子供にもぐっとくる歌とリズムでムダなし。
ガイドコメント
『SMAP 014』から1年9ヵ月ぶりのオリジナル・アルバムが登場! 絶好調のシングル「freebird」などを収録、アルバムとタイアップした清涼飲料も発売されるなど、この夏の話題を独占しそうな1枚。
収録曲
01Theme of 015
02GO NOW!
ちょっと刹那さを抱いた歌声から幕を開けていくこの楽曲。5人が次々と歌をリレーしながら悲哀な想いを綴っていくが、一転サビメロでは、力強く前向きな合唱へと変化していく。まさに、気持ちの揺れが見える歌。
03世界に一つだけの花
今や国民的な流行歌として浸透した、SMAP最大のヒット曲。ナンバーワンではなくオンリーワンになればいい。集団ではなく個々を尊重していく時代へ突入した今の日本人の精神構造を、リアルに投影した楽曲だ。
04時間よとまれ
失って初めてわかる、大切な人の存在。もし時間を止められるなら、もう一度幸せだった頃からやり直したい。失恋後の虚しく切ない想いをストリングスの麗美な音色に乗せながら、メロウな歌として綴りあげていく。
05Over Flow
ソフィスティケイテッド&アーバン・ソウルな楽曲をバックに、メンバー個々のラップ声が躍動的に飛び交っていく。一転サビメロでは、思いきり甘くうっとりとした歌声が支配。ロマンティックなムード満載な歌に心もクラッ。
06ずっとずっと
ゴスペル調のメロウで開放的な楽曲と壮大なコーラスを背景に、愛した人に対する微笑ましいまでのピュアな想いを、まるで好きな人を口説くような声の表情を通して唄いあげていく。すごくロマンティックだ。
07Jive
時には忙しさという荷物も横へ降ろし、心のまま楽しむのも必要じゃない?! 言い訳や弁解も増えるけど、しっかり楽しみだって確保もしてるんでしょ。とそんな忙しい人たちへ向けた、自分を許してあげようよ的な歌。
08People Song〜みんなのうた〜
スリリングかつジャジィ……まるでスパイ・ミュージックのようなムードで楽曲がスタート。情熱的な曲調と重なり合うように、歌詞では「人は人を求めてしまうもの」という誰かしらと繋がっていたい想いを唄いあげていく。
09幸せの果てに
幸せの先に見えた生きていく喜び。その幸せの果てには、いったい何が待っているんだろう……。物悲しくもメロウな曲調で、小さな喜びをつかんだ男が、少しの不安を抱きつつも幸せを感じ合おうと語りかけてくる。
10It Can't Be
全編英詞で唄いあげていく楽曲。あえて英詞のみにしたのも、スケール感が大きく物語性を持った展開の多い楽曲へ、より壮大なドラマティックさを与えていくため。突き刺さる言葉の数々が、いろんな夢を描きあげていく。
11freebird
何かを突き抜けたように、心を晴れやかに開放的な想いへ導いてくれる、メロウな楽曲だ。まばゆい光へ向かって飛んでいく勇気があれば、日々のマイナスな積み重ねも、羽ばたく糧になる、といった元気をもらえそうな内容。
12FIVE RESPECT
トライブ感満載なハウス・ビートがいきなり炸裂。スクエアなビートにラップが次々と交差しながら、アグレッシヴな表情を描きあげていく。メンバーが次々とラップをリレーしていく様と、コミカルな歌詞へ注目。