ミニ・レビュー
昭和末期のジャパニーズ・ロック少年が決着をつけた作品。アメリカ味と歌謡曲味の絶妙なブレンドは、行き着くところまで行った感じだ。てことは、今後、この手のパターンは“●桑田”になる。どこかで聴いたような、それでいて新鮮さタップリ、産地直送の優良商品。★
ガイドコメント
8年ぶりとなるソロ・アルバム。CMで流れている「ROCK AND ROLL HERO」や「夏の日の少年」を含む本作は、60〜70年代のロック・サウンドを意識した、勢いのある作品だ。
収録曲
01HOLD ON (It's Alright)
02ROCK AND ROLL HERO
桑田佳祐が正面からロックと向かい合った野心的ソロ・アルバム『ROCK AND ROLL HERO』のタイトル・チューン。ダイナミックなハード・ロック・サウンドに乗せて歌われる桑田流ロック讃歌。
03或る日路上で
04影法師
05BLUE MONDAY
06地下室のメロディ
07東京
桑田佳祐のディープな側面を全面に出した哀愁のブルース歌謡。怪しげな昭和のムードを背景に、雨の東京の情景、さらに人間の孤独感や邪なものを想起させる歌詞、歌唱の見事さといったら他にない。
08JAIL〜奇妙な果実〜
09東京ジプシー・ローズ
アルバム『ROCK AND ROLL HERO』に収録されたナンバーで、世界で活躍した伝説の日本人ストリッパー“ジプシーローズ”をテーマにした、妖艶な魅力漂う桑田佳祐ならではの歌謡ロック。
10どん底のブルース
11夏の日の少年
シングル「東京」のカップリングに収録されたナンバーで、初期ビートルズを彷彿とさせる桑田佳祐らしいロック・ナンバー。曲調はポップだが、歌詞は胸が痛くなるほど悲痛な内容。
12質量とエネルギーの等価性
13ありがとう