ミニ・レビュー
レゲエやジャズのテイストも取り入れ、さらには初めてピアノまで持ち込み築いた新風景は、これまでになくバラエティ豊かな楽曲が集結。それでいて散漫になることはなく、アルバム全体でもって一編の映画のようなストーリー性を感じさせてくれるのは見事。★
ガイドコメント
『RODEO TANDEM BEAT SPECTER』から約1年8ヵ月ぶり、待望のニュー・アルバム。シングル「太陽をつかんでしまった」をはじめ、シビレるほどのロックンロールが満載。
収録曲
01ブラック・ラブ・ホール
02太陽をつかんでしまった
8分超の大作となった13枚目のシングル。“太陽をつかんだ男は最後には死んでしまう”という詞の世界が、発売後の解散発表を示唆するように重くゆっくりと展開していく曲。哀愁が滲みでるミッシェル流のブルース。
03ヴェルヴェット
04メタリック
05ブラッディー・パンキー・ビキニ
06マリアと犬の夜
07ジプシー・サンディー
情緒的なギター・リフがわびしさを感じさせるロック・バラード。“ジプシー・サンディー”というチバの哀切こもるエモーショナルな歌声と、どうにもならない状況のなかですべてを消し去るような突発的なシャウトが印象的だ。
08マリオン
09サンダーバード・ヒルズ
ジャズ・テイストのビートと静かにうなるベースが魅力のイントロから、ギターを中心としたエモーショナルなサウンドに切り替わる展開が秀逸。“ハローベイビー”というチバのセリフにグッとくる。クハラによるトランペットが狂った雰囲気を演出している。
10NIGHT IS OVER