ミニ・レビュー
LISA在籍時をまとめたベスト。スリリングなラップ、スムージーなヴォーカル、意表を突く曲の構成、洋邦ミックスの歌詞などなど、こうして1枚聴くと、彼らがJ-POPとヒップホップの垣根を取っ払った功績の大きさがよく分かる。歴史を証言する名盤だ。
ガイドコメント
メンバー各自のソロ活動が活発化するなか、m−floのべスト・アルバムがリリース。シーンに衝撃をもたらした「been〜」ほか、数多の名曲を収めた集大成。曲間インタールードが興味深い。
収録曲
[Disc 1]
01The Intergalactic Collection
02How You Like Me Now?
手作り感のある土着的なラップ部分と、LISAの美声を活かした都会的なメロディ部分とが合わさった複雑な楽曲構成。だが、絶妙なバランス感覚で芯の強いシンプル・トラックに仕上げ、彼らの可能性の高さを示した曲。
03Mirrorball Satellite 2012
04Quantum Leap (DJ Watarai Remix)
05The Cat Walk
06flo jack
07chronopsychology
ボーリングのピンが倒れる音のイントロから、どこか黒い雨雲が空を覆うような不穏な空気がつきまとう。地面から這いずり上がってくるような感覚が、込み上がってくる怒りを表わしているようで一瞬の気も抜けない。
08Hands
イントロの軽やかに跳ねるピアノのユニークなフレーズが耳に残り心温まるラヴ・ソング。手と手、肌と肌といった温もりが与えるパワーと安らぎの素晴らしさが伝わる。“ラララ……”と一緒に口ずさみたくなるはず。
09Come Back To Me
ワガママな振る舞いをして大切な人を失った経験はないですか? 失ってみて初めて判るありがたさ。“もう一度振り向いてほしい”そう願うなら、傷を優しく癒してくれるような温かいこのナンバーで。
10The PR
11prism
タイム・マシンで異次元空間へワープ!するような心昂ぶるアッパー・チューン。刻み加減が心地よいビートに乗せて、突き抜けるヴォーカルとインテリジェンスあふれる英詞のラップが映え、銀河空間へと誘ってくれる。
12been so long
13The Intermission
14orbit-3
身体中に充満する募る想いが届かないやりきれなさや切なさを、テンションを抑えつつクールに装うところがグッとくるミディアム・ナンバー。JIMMY CASTOR BUNCH「It's just begun」のサンプリングも効いている。
15L.O.T. (Love Or Truth)
初期m-floの集大成ともいえる力が込められたミディアム・バラード。愛という永遠のテーマに真摯に向き合おうとする意気込みが曲全体で伝わってくる。哀愁漂う繊細で母性を感じるストリングスが心を揺さぶる名曲。
16One Sugar Dream
17come again
メジャー・シーンに押し上げたm-floクラシックとも呼べるスタンダード・ナンバー。2ステップやファンキーなボトムを効果的に採り込み、加速するリズムと滑走するヴォーカルが溶け合うサマはオシャレでドープ。
18The New Vocal
[Disc 2]〈BONUS CD“BONUS!”〉
01come again...and AGAIN!
02The Way We Were (feat.Ceybil Jefferies)
03The Rhyme Brokers
04Incognito
仕様
※〈CDエクストラ〉内容:“more bonus!”