アジアン・カンフー・ジェネレーション / 崩壊アンプリファー

ミニ・レビュー

すごいCDタイトルだが、別にアンプが崩壊したごとき破壊的な音ではないのでご安心を……のファースト・ミニ・アルバム。曲名からもイメージできる和的な情趣を感じさせたアップ・テンポの日本語のロック・ミュージックで、まとまりはいいが元気もいい。

ガイドコメント

2002年にアンダー・フラワー・レコードから発売された作品の再発盤。図太いヴォーカルから発せられる流暢なメロディに、精緻に組み上げた爆音が覆い被さる、日本ロックの未来を予感させる名作。

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チャート

TOWER RECORDS　渋谷　アルバム総合
26位（2003/8/11） ⇒ 34位（8/18） ⇒ 21位（9/1） ⇒ 29位（10/13） ⇒ 26位（10/20） ⇒ 36位（11/3）
TOWER RECORDS　新宿　アルバム総合
17位（2003/8/11）
TOWER RECORDS　ジャパニーズロック&ポップス　アルバム
9位（2003/4/28） ⇒ 9位（5/5） ⇒ 19位（5/19） ⇒ 18位（5/26） ⇒ 15位（6/9） ⇒ 9位（8/11） ⇒ 11位（8/18） ⇒ 12位（8/25） ⇒ 9位（9/1） ⇒ 16位（9/8） ⇒ 5位（10/13） ⇒ 9位（10/20） ⇒ 19位（10/27） ⇒ 15位（11/3） ⇒ 17位（11/10） ⇒ 18位（11/24） ⇒ 17位（2004/1/5） ⇒ 20位（1/12） ⇒ 19位（5/31）

収録曲

01遥か彼方

ベースとギターの爆音が全面に出されたコード進行が強烈なナンバー。心から湧き出してくるアドレナリンが爆走するかのごとく歌われる歌詞にも、アジカンの持つエネルギッシュなオーラを感じさせる傑作。

02羅針盤

欲望と衝動、情熱と希望。疾走感のある高速ビートに乗せて、アジカンが答えのない問いを投げ続ける。ベースの山田貴洋が作曲に参加した、歌詞の美しさに心奪われるナンバー。君の情熱の羅針盤は、どこを指している？

03粉雪

デビュー・ミニ・アルバム『崩壊アンプリファー』収録曲。演奏技術もヴォーカルも後の作品と比較して未熟さを感じさせられるものの、だからこそ放つことのできる青い輝きと情熱が、この曲には詰まっている。

04青の歌

アジカンには、確かに気恥ずかしくなるくらいの青臭さがある。しかし、だからこその嘘偽りのない魂がリスナーの多くの共感を呼ぶ。「青の歌」と名付けられた本作は、アコースティック・ギターによるイントロが美しいナンバー。

05サンデイ

タイトなドラミングと暴力的にリスナーに襲いかかってくるギターの轟音が、「無情を知る」という諦観めいた詩世界をソリッドに際立たせる。そして無情のサンデイ＝日曜日は終わり、また新しい一週間が始まる……。

0612

タイトルの「12」とは、1年（12ヶ月）のこと。夏が過ぎて、秋が舞う。冬が積もり、春が散る。過ぎ行く季節に、在りし日の二人に想いを馳せる。希望と絶望の入り混じった後藤のヴォーカルが痛切に響く。

アーティスト

ASIAN KUNG-FU GENERATION
日本のロック・バンド。1996年に関東学院大学の音楽サークルで結成。メンバーは後藤正文（vo,g）、喜多建介（g,vo）、山田貴洋（b,vo）、伊地知潔（ds）。愛称は“アジカン”。2002年のミ二・アルバム『崩壊アンプリファー』が話題を呼……