ミニ・レビュー
渋くて滋味豊かで、それでいて激しく燃焼する気迫が音楽の底に流れている……そんなカイルベルトの日本公演の記録は、音質の点からいっても彼の代表作。なかでも、このブラームスの第4番は最高だ。さり気なく奏でるヴァイオリンの何と温かい響きだろうか。
ガイドコメント
N響名誉指揮者として多大な功績を残したカイルベルト(1908〜68)が、68年に手兵バンベルク響と来日した際のライヴ。ブラームスの4番はプライベート盤が出回るほどの評判を呼んだ圧倒的名演だ。
収録曲
01交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」op.28 (R.シュトラウス)
02交響曲第4番ホ短調op.98 (ブラームス)
03楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲 (ワーグナー)