ガイドコメント
NHK教育『ドレミノテレビ』の歌のお姉さん“ううあ”としても大活躍中、UAの初のベスト・アルバム。シングル・コレクションのディスク1、ファンの人気曲などを集めたディスク2の2枚組。
ガイドコメント
NHK教育『ドレミノテレビ』の歌のお姉さん“ううあ”としても大活躍中、UAの初のベスト・アルバム。シングル・コレクションのディスク1、ファンの人気曲などを集めたディスク2の2枚組。
収録曲
[Disc 1]
01HORIZON
記念すべきデビュー・シングル。ソウル・シンガーとして登場した彼女の最初のイメージ通り、風のように心地良いソウル・チューン。既に非凡な歌唱力と表現力を見せているが、UA特有の「毒」はまだほとんど見られない。
02太陽手に月は心の両手に
藤原ヒロシがプロデュースを手掛けたソウルフルなダンス・チューン。ディーヴァ(歌姫)というより、むしろ豊穣の女神やシャーマンに近い風情でシーンに登場したUAの力強く、キレのあるヴォーカルが堪能できる。
03情熱
96年リリースの4thシングル。クラブ系ミュージックのプロデューサー、朝本浩文を迎えたこの曲によりブレイク、UAの名を一躍全国区とすることとなった。リズム/ホーン・セクションと絡み合うようなハスキー・ヴォイスが印象的。
04リズム
MONDO GROSSOの大沢伸一プロデュースの5thシングル。クラブ系ミュージックのツボをおさえたベース・ラインとホーンで構成されたミディアム・チューン。この曲によってシンガーとしての地位を確固たるものとしていった。
05雲がちぎれる時
アコースティックなポップ・ミュージックとしてのフォーマットを取ってはいるものの、UAのヴォーカルが圧倒的な迫力で迫る6thシングル。哀愁漂うメロディと魂を揺さぶる歌声に、思わず身震いしてしまうほどの名曲。
06甘い運命
カネボウ化粧品「テスティモII」CMソングとしても話題になった、97年リリースの7thシングル。ベーシックなR&B楽曲だけに、甘く熱い愛を歌いあげるUAの声が楽しめる一曲だ。
07悲しみジョニー
プライベートで結婚と出産を済ませた直後の8thシングルは、硬質な音とハードな歌詞の好ナンバー。母となり、これまで以上にUAの強さが出ているよう。バック・バンドには元ルースターズの花田裕之(g)と池畑潤二(ds)が参加。
08ミルクティー
ダブ・ミュージックが持つ気だるさとUAの気だるい声が融合した佳曲。ぬるくなったミルクティーに愛の姿を重ね合わせるような歌詞もさらなる気だるさを誘って心地良い。98年2月リリースの9thシングル。
09数え足りない夜の足音
朝本浩文プロデュースで制作されたシングル曲。トライバルなリズムを前面に押し出した即効性の高いダンサブルなサウンドと情熱的でセクシャルなUAの歌声のエロさが絶妙にマッチした、聴くほどに昂る一曲だ。
10スカートの砂
軽やかなレゲエ/ダブ・チューン。泥臭くならずにポップな印象のリゾート・ソングに仕上がっているのは朝本浩文の力もあるが、何よりピースフルなUAの歌声であろう。“LaLaHaHa”と口ずさみながら海を見に行きたくなる一曲だ。
11プライベート サーファー
マヤ文明がテーマのSF小説『時空のサーファー』にインスパイアされたというこの曲は、レゲエのリズムに乗って伸びやかなUAのヴォーカルが楽しめる。リラックスした彼女の声は、私たちをまるでリゾートにいるかのような気分にさせてくれる。
12閃光
3年近い沈黙を破って届けられたのは、レイ・ハラカミのプロデュースによる、ダブから音響系ミュージックへアプローチした一曲。幻想的なトラックに高く低く流れる彼女の声は癖になる。2002年7月リリースの14thシングル。
[Disc 2]
01ストロベリータイム
元ブランキー・ジェットシティの浅井健一が作曲を手がけた曲。ほとんどアコースティック・ギターだけで構成された弾き語りに近い構成だが、浅井のリリカルなメロディとUAの詩情あふれる歌詞が見せる世界は、限りなく広い。
02ランドリーより愛を込めて
レゲエ調のメロディに乗せて歌い上げられる歌の内容は、料理や洗濯、掃除といった非常に日常的な風景。極端にプライベートなシチュエーションを描きつつも、そこに根ざしたリアルな感情を見事に表現している一曲だ。
03あめふりヒヤデス
ダブというフォーマットを保ちつつも、ジャズチックなアレンジで聴かせるムーディな一曲。息が詰まるほどの静謐とした演奏のなか、ほろりとこぼれ落ちるスティールパンとピアノのフレーズが、静止した空間に動きを添えて何とも美しい。
04TORO
スウィングなメロディとブラスのフレーズが曲の世界を鮮やかに彩るジャジィな一曲。緊張感あふれるセッションに負けない存在感を放つUAの歌は流石の強さ。ジャズ・ヴォーカリストとしての存在感をはっきりと示している。
05ロマンス
ラテン調のビートを基盤にしながら、ドラマティックな展開で聴かせる爽やかなバラード・ナンバー。雄大で色彩あふれる詩の内容と、緩やかに広がっていくメロディが見せる風景は、涙が出そうなほどの美しさを放っている。
06電話をするよ
シングル「情熱」のカップリング曲。作曲を手がけたのはワタナベイビー。コーラスにも参加している。肩の力が抜けたサウンドとシンプルな歌詞の内容が何とも微笑ましく、聴いていると元気が出てくる一曲だ。
07アントニオの唄
ジャズ・シンガー、マイケル・フランクスの名曲をカヴァー。原曲のジャジィな曲調は踏襲しつつも、UA自らが手がけた日本語の歌詞が新たな魅力を持たせ、新しい一面を見せる事に成功している。
08サマーメランコリック
レゲエ・ダブを経由し、ブレイクビーツへと至るビートの変化が非常にダイナミックなナンバー。赤道直下の太陽のように、じりじりと降り注ぐ灼熱のサウンドが、開放感を呼び起こして、魂を熱くたぎらせていく。
09赤いあなた
ゆるいダブ風味のグルーヴで聴かせるハッピーなナンバー。これが本当にUAなのかと思うほど毒のない爽やかな歌声に面食らう人もいるかもしれないが、明暗歌い分けられる振り幅の広い歌唱力に改めて感心させられる一曲だ。
10水色 (new mix)
民謡調でどこかノスタルジックな曲。淡々と歌いながらも情感あふれる歌声は、安らぎへと導く優しさに満ちあふれた“母性”でリスナーを包み込む。「母」としての女性のUAの一面が歌声に大きく反映されている。
11大きな木に甘えて
南米系の明るいビートと曲調で高らかに歌い上げられる喜びの歌。突き抜けるような青い空と海風を彷彿とさせるサウンドがとても心地良い曲だ。喜怒哀楽を全て最大限の感情で歌えるUAだからこそ出せる、この壮快さはお見事。
12温度
静かにさえずるピアノ、流麗に流れ落ちるストリングス、エレクトロニカなビート、そしてUAの歌声が有機的に絡まり合い、圧倒的なサウンドスケープを見せる儚くも強いバラード。完璧に作り上げられた歌の世界は落涙もの。
13ドア
気まぐれに跳ねるベースやギターの音色は一見不協和なようだが、それらがやがてルーズなメロディを練り上げていき、ドラマティックなストリングスが曲全体を盛り上げていく。アヴァンギャルドなようでいて実はしっかりポップだ。
14世界
ループするリズムとサウンド、淡々とした歌が徐々に絡まり合い、生み出されていく立体的なサウンドは、まさに「世界」を構築。鳥がさえずるようなノイズ音も挿入されており、イマジネーションも刺激される。
15青空
エレクトロニカ風のルーズなビートとストリングス、ピアノというシンプルなサウンドで聴かせる一曲。音数が少ない故にそれだけUAの歌の世界がクローズアップされ、ディープな部分まで浸ることができる一曲だ。
仕様
初回のみ8cmCD付内容:〈幻のレア・トラック集〉情熱 (macaron mix:hirofumi asamoto)〜リズム (sakuragaoka flava mix:shinichi osawa)〜ミルクティー (ナカマmix:mari fukuhara)