ミニ・レビュー
ドヴォルザークは再録音。マイスキーの独奏はロストロポーヴィチのような筋肉質なそれではなく、昔風の柔らかい、よく歌うチェロ。高音はときに、まるで猫の甘え声のようだ。シュトラウスも暖かく瑞々しい音色である。脇を固める独奏、伴奏ともに過不足なし。
ガイドコメント
マイスキーにとって15年ぶりとなった、ドヴォルザークのチェロ協奏曲の再録音。自在な表現で作品の本質に迫る見事な演奏だ。タベア・ツィマーマンが参加した「ドン・キホーテ」も聴きもの。
収録曲
ドヴォルザーク:
01チェロ協奏曲ロ短調op.104
R.シュトラウス:
02交響詩「ドン・キホーテ」op.35-騎士的な性格の主題による幻想的変奏曲
演奏
ミッシャ・マイスキー(VC) タベア・ツィマーマン(VA) ズービン・メータ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団