ミニ・レビュー
収録作品のうち11曲が世界初録音という資料的価値もさることながら、話題性を上回る内容の充実ぶりだ。声楽作品における旋律美や情感表現に対するきめ細かく多彩なサリエリの能力が、バルトリとA.フィッシャーのすこぶる付きの巧みさによって倍増されている。★
ガイドコメント
人気メゾ・ソプラノ、バルトリが、世界初録音となるサリエリのアリアの数々を鮮やかに歌っている。映画『アマデウス』で知名度は上がったものの、作品はほとんど演奏されない不遇の作曲家の真価を知らしめる企画性豊かなアルバムだ。
収録曲
01歌劇「盗まれた手桶」〜わたしはずたずたの帆掛け舟のよう
02歌劇「焼きもち焼きの学校」〜あの方はエルネスティーナと一緒〜ああ、もう、見なしてくれますよう
03歌劇「ヴェネツィアの市」〜あなたにとってわたしは妻で恋人
04歌劇「ペルシアの王女、パルミーラ」〜希望をと言ってくださるけれど無駄でしてよ〜哀れにも見捨てられ
05歌劇「花文字」〜それであなた様は良き夫として〜わたしは嫌でしてよ、もうそこで演奏されるのは
06歌劇「花文字」〜やっとわたしは独りになったわ〜ただ独り、そして寂しく
07歌劇「一日にしてなった金持ち」〜昼食をとって眠ったら
08歌劇「盗まれた手桶」〜いいえ、揺らぐことにはなりません〜私の頭上に
09歌劇「ペルシアの王女、パルミーラ」〜私のそばから遠くへ行っておしまい〜不幸な魂に
10歌劇「いつわりの愚か娘」〜もし心を売らねばならないとしたら
11歌劇「一日にしてなった金持ち」〜さあこれで、前にもまして〜愛神よ、お慈悲深い愛神よ
12歌劇「トロフォーニオの洞窟」〜ラララ
13歌劇「アルミーダ」〜では僕は彼女についてゆけぬのか〜あなたと離れては〜もしや、あるいは〜僕のところへ来てくれ、黄金の翼に乗って
演奏
チェチーリア・バルトリ(MS) アダム・フィッシャー指揮 エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団