ミニ・レビュー
ギターの音を自分の肉声と意識した時に、出自たる日本のソノリティとどう響きあうのか。しかつめらしく思い募るのではなく、島へ、と想像を膨らませて、とりどりの同時代の作品に感性を働かせた清新なアルバム。情緒に滑らない構えのガシリとした好演である。
ガイドコメント
国際的な活動をしている大萩康司の4枚目となるアルバム。今回は、武満徹のギター曲および映画音楽の編曲を中心に、日本人作曲家の作品でまとめた意欲的な1枚。
収録曲
01羽衣伝説〜山入端 博の旋律に基く〜 (藤井敬吾)
02ヒロシマという名の少年〜2台ギターのための〜 (武満徹)
03「さくら」による主題と変奏 (横尾幸弘)
04アストラル・フレイクス (渡辺香津美)
05翼 (武満徹/福田進一編)
06すべては薄明のなかで (武満徹)
07島へ (武満徹/福田進一編)