ガイドコメント
68年発表の2ndアルバムにして、最後のオリジナル・アルバム。名曲「ふたりのシーズン」は、ステレオ、モノラルの2ヴァージョンを収録し、ボーナス・トラックも加えての紙ジャケット仕様盤。
収録曲
01CARE OF CELL 44
アビィ・ロード・スタジオ録音、1968年発表のアルバム『オデッセイ・アンド・オラクル』のリード曲。ポール・マッカートニー顔負けのメロディアスなベース・ラインやビーチ・ボーイズ風なコーラスを配したポップ・ナンバー。
02A ROSE FOR EMILY
エコーがかかったピアノのコード・プレイをバックに、ハスキーなヴォーカルの響きと絶妙なコーラス・ワークが絡む美しいバラード。米国のアカデミー賞作家、フォクナーの同名タイトルの短編からインスパイアされたとの説もある。
03MAYBE AFTER HE'S GONE
ブリティッシュ・フォーク調の哀愁を帯びたギターのイントロから、柔軟なバンド演奏に爽快なコーラスが加わるナンバー。転調や凝ったポップなアレンジの演奏をバックに、終わってしまった愛をもう一度取り戻したいと歌っている。
04BEECHWOOD PARK
スローなテンポに乗って、ブルージィなオルガンや歪んだギターのサウンドが響くサイケデリック調のナンバー。夏の日の恋を回想する内容で、ヴォーカルを優しくつつむような美しいコーラス・ワークも素晴らしい。
05BRIEF CANDLES
ピアノをバックにした可愛らしい雰囲気のサウンドから一転、ハードなロック・サウンドが炸裂。当時のビートルズの影響か、逆回転風のサウンド・エフェクトなどを取り入れた、ポップでサイケデリックなナンバー。
06HUNG UP ON A DREAM
エキゾティックなギター・フレーズやファルセット風コーラス、メロディックなピアノ、全体をつつみこむエコーの響きから構成される、ソフト・サイケデリック的なナンバー。はかない心情を繊細なタッチのサウンドで仕上げた佳作。
07CHANGES
重厚なコーラスや民族音楽風のリズムにビートルズも使用した元祖サンプラー楽器“メロトロン”を導入して、斬新なサウンドを構築している。ワールド・ミュージックとプログレの融合に、ポップなマジック・エッセンスを混ぜ込んだような一曲。
08I WANT HER SHE WANTS ME
初期ビートルズに代表されるようなソリッドなバンド演奏と巧緻なコーラスを配した、60年代のマージビート風の軽快なビートを持ったナンバー。“僕は彼女が欲しい、彼女は僕が欲しい”と歌われるラヴ・ソング。
09THIS WILL BE OUR YEAR
ピアノをフィーチャーしたカントリー・タッチのナンバーだが、ブリティッシュ・ロック・バンドらしく凝ったコードやリズムのセンスが秀逸なポップ感を漂わせている。愛する人と手を取り合って未来へ向う幸福に満ちたナンバー。
10BUTCHERS TALE (WESTERN FRONT 1914)
クラシカルなオルガンをフィーチャーした荘厳な曲で、シンセサイザーやメロトロンなどによる不気味なサウンド・エフェクトが彩りを添えている。第一次世界大戦の戦場をテーマにしており、トーキング・ブルース風に歌われている。
11FRIENDS OF MINE
キャッチーなメロディを持った軽快でポップな曲。巧みなコーラスや曲中の掛け声もカッコイイ。間奏のギター・ソロはビートルズ初期のジョージ・ハリスンに似たカントリー奏法で、ポップなセンスが凝縮している。
12TIME OF THE SEASON
13CARE OF CELL 44
14A ROSE FOR EMILY
15MAYBE AFTER HE'S GONE
16BEECHWOOD PARK
17BRIEF CANDLES
18HUNG UP ON A DREAM
19CHANGES
20I WANT HER SHE WANTS ME
21THIS WILL BE OUR YEAR
22BUTCHER'S TALE
23FRIENDS OF MINE
24TIME OF THE SEASON
25I'LL CALL YOU MINE
26TIME OF THE SEASON