ミニ・レビュー
75年のデビュー・シングル「アザミ嬢のララバイ」から86年の「やまねこ」まで、20枚のシングル40曲をオリジナル・ジャケット写真とともに収録の3枚組。一人のソングライターの懐の深さと“時代”を彩ってきた歌の凄みに感動する。
ガイドコメント
75年のデビュー・シングル「アザミ嬢のララバイ」から、86年の「やまねこ」までのシングル、AB面を交互に完全収録したコレクターズ・アイテム。初期の研ぎ澄まされた感性が聴ける。
収録曲
[Disc 1]
01やまねこ
02シーサイド・コーポラス
03見返り美人
04どこにいても
05あたいの夏休み
06噂
07つめたい別れ
08ショウ・タイム
09孤独の肖像
孤独と愛をテーマにした楽曲は彼女の真骨頂だが、メロディや曲調などの雰囲気は現在まで変わることなく普遍的な魅力を放ち続けている。サウンドは80年代でも、曲そのものは時代を超越するのだ。
10100人目の恋人
11ひとり
12海と宝石
[Disc 2]
01あの娘
02波の上
03横恋慕
04忘れな草をもう一度
05誘惑
06やさしい女
07悪女
08笑わせるじゃないか
09あした天気になれ
10杏村から
11ひとり上手
12悲しみに
13かなしみ笑い
14霧に走る
[Disc 3]
01りばいばる
02ピエロ
03おもいで河
04ほうせんか
05わかれうた
06ホームにて
07夜風の中から
08忘れられるものならば
09こんばんわ
10強い風はいつも
11時代
12傷ついた翼
13アザミ嬢のララバイ
はかなくさみしい男女の恋を日本の季節や花に託して歌うその姿勢は、デビュー・シングルのこの曲からも感じられる。「わびさび」にも通じるようなその世界観は、日本人にとってはたまらない魅力だといえる。
14さよならさよなら