ミニ・レビュー
椎名林檎が“自作自演歌手”としてのキャリアに区切りをつけ、2004年から新たにスタートさせた5人組ロック・バンドのデビュー・シングル。ソロ時代以上に奔放に暴れまくるヴォーカルからは、信頼できるメンバーと音楽を作ることができる喜びが感じられる。
ガイドコメント
椎名林檎を中心に亀田誠治らを強力メンバーを含む5人組バンド、東京事変のデビュー・シングル。カップリングにカヴァー曲「その淑女(をんな)ふしだらにつき」、「顔 faces」を含む全3曲。
収録曲
01群青日和
02その淑女 (をんな)ふしだらにつき
ミュージカル作品で知られるリチャード・ロジャースが作曲した楽曲のカヴァー。茶目っ気のある鍵盤とともにじんわりと歌いだし、ジャジィに炸裂していく。サーフっぽいギターと転がるような鍵盤、せわしないドラムとベースが痛快。表情がコロコロ変わるヴォーカルも印象的。あっという間に終わる演奏が爽快。
03顔
六弦担当の晝海幹音作曲による、男女デュエット曲。作詞は椎名林檎。厳かなピアノのイントロから、ざっくりとしたアコギの音色とともにムーディに展開していく。晝海幹音による男性ヴォーカルと椎名林檎による女性ヴォーカルが織りなす、気だるく艶やかなコーラスが大人っぽい。不穏な空気を感じさせるサウンドも効果的。