ガイドコメント
ロック界の問題児、アクセル・ローズ擁するヘヴィ・ロック・バンドが87年に発表した、記念すべきデビュー・アルバム。パワフルかつポピュラリティのあるナンバーが詰まった名盤。代表曲「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」は本作に収録。
収録曲
01ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル
夢を抱き都会へ降り立ったアクセル・ローズ。スリルと焦燥に満ちた都会の街を“ジャングル”と例え、これ以上ないエネルギーとロックンロールの破壊力をもってそれを見事に表現。世界中にガンズの名を轟かせた、歴史に残るナンバーだ。
02イッツ・ソー・イージー
ダフ・マッケイガンによる挑発的なベース・ラインから始まる、終始暴力的な雰囲気の漂うアップ・テンポのロックンロール・ナンバー。トーンを落とし、気だるく歌うアクセルの声がまるで別人のようだ。
03ナイトレイン
スラッシュとイジーの、バンド・マジックとしか言いようのないクールで絶妙な空気感を持った迫力のギター・プレイに負けじと、力の限り雄叫ぶアクセル。ロックンロールの土俵の上で行なわれる、せめぎ合うプレイにゾクゾクと刺激される楽曲だ。
04アウト・タ・ゲット・ミー
ルーズにかき鳴らされる攻撃的なギター・リフに、鬱屈した気分を吐きつけるように歌うアクセルの激しいヴォーカルが応酬する。荒々しい勢いで一直線に押しまくるロックンロール・ナンバーだ。
05ミスター・ブラウンストーン
自然と体が動き出すファンキーなリズムと、その中で流れるように渦巻くカッティング・ギター。一度聴いたらやめられない、彼ら独特の優れたグルーヴ感を醸し出している、中毒性のあるナンバー。
06パラダイス・シティ
89年の発表当時、“史上最も長尺の全米トップ10シングル”となった曲。のどかなアルペジオからグルーヴィなハード・ロックに突入、最後は爆走する中でギター・ソロを弾きまくる。8分の長さをまったく感じさせない。
07マイ・ミシェル
もの悲しくどこか不吉なイントロから重々しいハード・ロックへ、そして最終的には疾走感あふれるポップなロックンロールへと変貌。意表を突く転調を得意とする彼らの技がふんだんに盛り込まれた楽曲だ。
08シンク・アバウト・ユー
親しみやすく陽気なメロディとスピード感で惹きつける歌謡チックなロックンロールを展開するが、ところどころに哀愁漂うメロウなアルペジオが入り込み、ついには物悲しい雰囲気でラストを迎える。一筋縄ではいかない彼らの奥深さがうかがえるナンバー。
09スウィート・チャイルド・オブ・マイン
バンド初の全米No.1シングル。スラッシュ独特の音像を活かした印象的なギター・メロディと、ジェントルで希望に満ちた曲調と歌詞が素晴らしい名曲。シェリル・クロウが99年にアコースティックでカヴァー。
10ユー・アー・クレイジー
「crazy!」と噛みつくように雄叫ぶアクセルの鬼気迫る迫力と、まるで暴走列車を連想させる破壊的なサウンドとの一触即発感に興奮が止まらない。髪を振り乱して演奏する彼らのハイテンションな姿が目に浮かぶ刺激的なナンバー。
11エニシング・ゴーズ
ガンズ以前(HOLLYWOOD ROSE時代)から演奏されていた、ノリの良いロックンロール・ナンバー。「My way your way〜」のメロディが頭に残るが、よく歌詞を見てみれば、なんともセクシャルな意味で使われているのが分かる。
12ロケット・クイーン
スティーヴン・アドラーが叩き出すバッドでファンキーなリズムの魅力が、惜しみなく最大限に引き出されているナンバー。後半、バラードに転調していくくだりは鳥肌もので、ガンズのマイ・ベストに挙げるファンも多い。