穏やかな東京の風景を思わせるイントロのギターやサビでの小渕と黒田の絶妙なハモリが、オーボエの爽やかな音色に絡み合い、心を熱くさせる。夢を叶えるため、そして遠く離れた「君」に届けるために歌う男の歌だ。

たわいのない日々の生活にこそ幸せがある。だからこそフィルムに焼き付けるかのように、ひとつひとつのシーンをしっかりと心に焼きつけたい。そんな当たり前すぎて気づきにくいことを綴った詞が印象的だ。ピアノやギターの優しいサウンドも心地よい。

コブクロが敬愛するミュージシャン、馬場俊英の曲のカヴァー。登場人物が、苦悩しながらも前に向かっていくさまは、青春小説を読んでいるかのよう。コブクロがユニゾンで「ピース! ピース!」と連呼するあたりからヴォルテージが高まり、胸が熱くなっていくナンバーだ。

柔らかいピアノの音色が心地良いイントロ。中盤から絡みはじめる重厚なストリングスは、まるで誓いを結び合った人たちの気持ちをそのまま音に詰め込んだように響く。コブクロが贈る、美しいウエディング・ソング。

音数の少ないピアノとアコギを軸としたサウンドに、地面に両足をどっしりとつけるように太く芯のある二人の声が映える。自分が目指す夢を見失わずに向かっていこうという強い決意が、力強い二人の声と詞から、しっかりと伝わってくるナンバー。

ハンド・クラップが鳴り響くアッパー・ソング。迷う時もある、立ち止まる時もある。それでも自分を信じていこうという詞が印象的。サビの黒田の力強いヴォーカルとそれを支える小渕のコーラスに心が高ぶり、思わず拳を高く突き上げたくなる。

アコースティック・ギターとドラムが奏でるメロディは、力強さと柔らかさを兼ね備えた深い味わい。けれど、曲の音域を幅広くしているのはビブラートの効いた澄みわたったハモリだろう。人生の壁にぶち当たっている人への応援ソング。

もう戻れない幸せに、やり場のない感情が沸き上がる。切ないヴォーカルで綴る言葉、それをいっそう引き立てるストリングスが涙腺を刺激する。女性の言葉、視点で、初めて書いた曲で、メロディが先にできた曲でもある。

まだ自分のことを知っている人は少なく、くすぶっている状態だけれど、いつかこのギターで世界中に響く曲を作るんだ……。と、自分を奮い立たせているミディアム・ナンバー。弾むようなリズムと明るいサウンドなので、自然に体が左右に揺れ、手拍子したくなる。

世界を見わたすと飢えや戦争などで苦しんでいる人がたくさんいる。世界中の人たちが人種や国の壁を越えて同じ歌を口ずさめる日は、幸せの青い鳥がこの指に止まる時だと歌う。力強い黒田のヴォーカルが映える、ロック色の強いアップ・ナンバー。

初セルフ・プロデュース作品となるトリプルA面10thシングルのアルバム・ヴァージョン。これまで彼らに関わったスタッフへの感謝と別れ、それぞれの新たな出発への想いが込められている。やわらかなキーボードの音や2人のハーモニーが、優しい風を運ぶように心地いい。