ミニ・レビュー
専門的訓練を受けた日本人女性がかえって苦手としてしまう胸声区の豊かな響きが、日本語とベル・カントの奇跡的な融合をなし遂げた。ゆえに、日本語のトラックこそ絶品と言い切ってしまおう。宮崎駿プロデュースによる名曲(14)は、オリジナル歌唱を超えたと思う。
ガイドコメント
ソプラノの音域を持つソプラニスタ、岡本知高の2ndアルバム。今回は井上陽水作詞、筒美京平作曲の強力なオリジナルを含み、アリアから日本の抒情歌や童謡まで、バラエティに富んだアルバム。
収録曲
01この星の安らぎを
02E-I-E-N
03朧月夜
04涙のアリア
ヘンデルの「私を泣かせてください」に、松本隆の作詞をのせリアレンジした作品。フジテレビの伝統的昼ドラ枠の中でも最高傑作の呼び声が高かった『牡丹と薔薇』主題歌で、女性のようなソプラノ・ヴォイスが圧倒的。
05歌劇「蝶々夫人」〜ある晴れた日に (プッチーニ)
06歌劇「ノルマ」〜清らかな女神よ (ベッリーニ)
07コッポンゲン
08花のように
09早春賦
10みかんの花咲く丘
11サリー・ガーデン
12歌劇「運命の力」〜神よ、平和を与えたまえ (ヴェルディ)
13歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲〜アヴェ・マリア (マスカーニ)
14おかあさんの写真
15E-I-E-N (Vocalise)