ミニ・レビュー
ひとつのアルバムとして、添付ブックレットの隅々にまでピリスのコンセプチュアルな心配りが浸透している。録音活動の休止前後から演奏家として大きな変貌を遂げたピリスのしたたかなまでの繊細さで描き出されるシューベルトは聴きもの。楽器はヤマハ。
ガイドコメント
ピリスとの共演も多いブラジル出身のカストロとの連弾と、それぞれが弾くシューベルトのソナタという、面白いアルバム。連弾では、深い芸術的共感がもたらす、きめ細やかな情感に彩られた音楽が響く。
収録曲
シューベルト:
[Disc 1]
014手のための幻想曲へ短調D.940 op.103
024手のためのロンド イ長調D.951 op.107
03ピアノ・ソナタ第13番イ長調D.664 op.120
[Disc 2]
01ピアノ・ソナタ第14番イ短調D.784 op.143
024手のためのアレグロ イ短調D.947「人生の嵐」 op.144
演奏
(1)(2)(3)(5)マリア・ジョアオ・ピリス,(1)(2)(4)(5)リカルド・カストロ(P)