ミニ・レビュー
2001年にもベスト盤をリリースしている彼女だが、こちらはレーベル越境で音源を揃えた“完璧”仕様。卓抜な歌唱力が、メロディ、歌声、節回しに鮮麗な趣と説得力を注入。ユーリズミックスの(14)なんて、まるで彼女のオリジナル。至福のR&Bが全14曲也。
ガイドコメント
本人の誕生日リリースとなるTina究極のベスト・アルバム。デビュー・シングルから、LuvTina名義の曲、ユニバーサル時代にリリースされたシングル楽曲までをすべて網羅した、まさにコンプリートな1枚。
収録曲
01I'll be there
02Spend The Time
03L'Adieu
04Magic
05Stay for me〜忘れてあげない〜
06Sunshine Love
07Spanish Groovin'
08迷路
まるで、ほの暗い森を彷徨う白雪姫になったようなグリム童話の世界を連想させ、危機感すら漂う、Tinaにしては格段に重い作品。マイナー調で淡々と進行する美しく妖しいメロディが病みつきになる極上R&B。
09Naked Heart
10To Feel The FIRE (LuvTina Version)
11This one's for you
切ない片思いから、燃えるような情熱へ。Tinaの圧倒的歌唱力が生むドラマティックな展開は、ホイットニー・ヒューストンも真っ青。J-R&Bの頂点とも言える、最高のラヴ・バラードだ。
12キ・セ・キ
日本語をここまで「ブラック」にできるとは。Tinaの類まれなセンスを魅せ付けられる、クラブ・ユースなダンス・ナンバー。彼女の非凡なリズム感は、ハウス的要素を取り入れた高度なアレンジもお手のモノ。
13ココロノカタチ
片思いのもどかしさを、まるで日記のようにリアルに綴ったラヴ・ソング。迫力のある歌声に定評のあるTinaも、本作ではかなり抑え目。しなやかな歌声は、引っ込み思案な恋する女の子を見事に演出している。
14There Must Be An Angle