ミニ・レビュー
(4)のサビをフィーチャーしたCFとの相乗効果か、ここにきて見事に化けた印象。本人的にはラガマフィン調の(11)あたりが“地”なのだろうが、そうしたこわもてさを抑えた塩梅にこそ、ブレイクの理由がありそう。キュートさを強調したおまけDVD付き。
ガイドコメント
日本のみならず、海外でも卓越した歌唱力が認められているシンガー、Crystal Kayの5枚目のオリジナル・アルバム。MUMMY-Dをフィーチャーした楽曲や、NTTドコモCM曲「Kiss」といったラブ・ソングが収録。
収録曲
[Disc 1]
01Bye My Darling!
02MAKE YOU MINE
マライア・キャリーやデズリーを手がけたアシュレイ・イングラムによる、オリエンタル風味のヒップホップ・トラック。自ら歌詞を手がけたCrystal Kayの等身大の心情が描かれている。
03BET YOU DON'T KNOW
「MAKE YOU MINE」に続き、敏腕プロデューサーのアシュレイ・イングラムによるナンバー。ヒップホップをベースにしながらも、70年代のディスコ・サウンドの雰囲気も持ったトラックに仕上げている。
04Kiss
永遠を見つめ、信じていく強い意志が胸に刻み込まれるようなミディアム・スロー・バラード。美しい旋律とストリングスが絶妙な温もりを伝え、MISIAの「EVERYTHING」に通じる壮大さは結婚式にもピッタリ。
05Tears
打ち込み中心のサウンドながら、アコースティック・ギターをうまく活かして、温かみのあるトラックに仕上げているバラード・ナンバー。少し大人っぽい歌詞を、Crystal Kayは切なく歌いこなしている。
06LOVE it TAKE it
ポップな面とハードな面が同居したカラフルなトラック。現在進行形の恋愛を描き、等身大でありながらも難しい内容の歌詞を、スマートに歌いこなしている。ミディアムながらライヴでは盛り上がりそう。
07&BRAND-NEW
本アルバム『Crystal Style』収録曲中では比較的ポップなメロディを持ったナンバーだが、打ち込みでのサウンド・メイキングで、全体に統一感が出ているようだ(アコースティック・ギターは石成正人がプレイ)。
08flowers
かなりスロー・テンポの16ビート(解釈によっては32ビートともとることができる)のバラードは、ヴィクトリア・ベッカムのカヴァー。Crystal Kayは、切ない気持ちを切実に感情を込めて歌っている。
09Magic
アナログ・シンセの雰囲気で温かみのあるサウンド・メイキングがなされたミディアム・バラード。どことなく、シリータやミニー・リパートンなどのような、ニュー・ソウル時代の空気感が漂っている。
10We Gonna Boogie
タイトルは「We Gonna Boogie」だが、正確には「Boogie」ではなく、モータウンっぽさを持ったグルーヴィなトラック。ポップなフィーリングとブラックなテイストを、絶妙なバランス感覚で取り入れたナンバー。
11Baby Cop (feat.Mummy-D)
ライムスターのMUMMY-Dをフィーチャリングしたトラックは、アルバム『Crystal Style』中でもテンションが高いナンバーのひとつ。ハードなギターとなぜかシンセ・ドラム(初期のシンセ・ドラムのシモンズ)がサンプリングされて、ユーモア感たっぷり。
12MY EVERYTHING
アルバム『Crystal Style』に3曲(4トラック)収録のアシュレイ・イングラムとのコラボレート・トラックの中でも、もっとも日本的な雰囲気を持ったナンバー。ジェントリーなメロディ・ラインは、美意識を感じる世界観を生み出している。
13home girls
バウンス16ビートのトラックで、アルバム『Crystal Style』のクロージング・ナンバーにふさわしいピースフルな仕上がり(正確にはその後にボーナス・トラックを収録)。ポジティヴな内容を雄大に歌いこなしている。
14MAKE YOU MINE (English Version)
本作はアルバム『Crystal style』のボーナス・トラックで、トラック自体はジャパニーズ・ヴァージョンと変わりない。バイリンガルなCrystal Kayならではの発音とリズム・センスで、本場の雰囲気を十分に醸し出している。
[Disc 2]〈DVD〉
01Bye My Darling! (Music Video)
02Kiss (Music Video)