ガイドコメント
97年にフロリダで結成された青春ポップ・パンク5人組のメジャー・デビュー作、2000年作品。彼らの人気を決定づけた「ヒット・オア・ミス」をはじめ、胸キュンのメロディが詰まった1枚。
収録曲
01ベター・オフ・デッド
コロコロとリズム・チェンジを繰り返し緩急自在な展開で盛り上げる、シンガロングとジャンプを誘発するメロコア寄りのナンバー。フットワークの軽さと親しみやすさ抜群のメロディが、いかにも若手のパンク・バンドらしい。
02ドレスト・トゥ・キル
もぎたての果実にも似た新鮮さと炭酸飲料を思わせる清涼感満点の爽やかソングだが、ちょっぴり切なさがにじむのは、ツアー生活で生じた恋人とのすれ違いが描かれているから。キッズの共感を呼ぶ等身大ソング。
03シンシアリー・ミー
透明感のある爽やかでポップなサウンドの中に伸びやかでハツラツとした歌とシンガロング向きの巧みなコーラス・ワークが光る。彼らお得意の飛び跳ねたくなる軽快なリズムが踊る、スタンダードなポップ・パンク・ナンバー。
04ヒット・オア・ミス
PVがMTVで何度もオンエアされスマッシュ・ヒットを記録した、彼らの名をパンク・キッズの間に知らしめた代表曲。デビュー・アルバム収録の原曲とはヴァージョンが違うが、フックのあるメロとリズムの威力は不変である。
05セカンド・トゥ・ラスト
随所で飛び出すタイミングのよい掛け声やシンガロング・パートが高揚感を煽る、ポップ・パンクの見本的なナンバー。自宅でもライヴ気分で拳を振り上げて歌いたくなるほど、若さと情熱が凝縮されている。
06アイソア
爽快感とキャッチーなメロを搭載しつつも、エモに通じる切なさや繊細さを感じさせるメロウなトラック・メイクが印象的。テンポのいい陽気な楽曲が多い『ニュー・ファウンド・グローリー』の中では、落ち着いた大人っぽい雰囲気が新鮮。
07ヴェガス
ラウドなギター・リフが躍動するダイナミックなロック・サウンドと、踊りたくて体がウズウズしてくる軽快なリズムが印象的なファストなナンバー。勢いに乗っかって、頭をからっぽにして楽しみたい。
08サッカー
メロディやリズムにかわいらしい無邪気さが見え隠れするポップなナンバー。詞の中で元カノが誤解しないように、わざわざ「これは君のことじゃないよ」と弁解している若者らしい不器用さが、微笑ましく感じられる。
09ブラック・アンド・ブルー
バッド・レリジョンやNOFX級のスピードでかっ飛ばすファストなトラック。そのまま一気にフル・スロットルで駆け抜けるかと思いきや、中盤からペース・ダウンし、ラストはほろ苦いメロディで締めるところが彼ららしい。
10ボーイ・クレイジー
パワー・ポップ級の甘いメロディを擁するも、ラヴ・ソングではなく、男心をもて遊ぶ悪い女の子への戒めとそんな女の子の誘いにのるなという警告の歌。適度にエッジーなギターが楽曲の良いアクセントになっている。
11オール・アバウト・ハー
フックのあるリズムから生まれるグルーヴがなんとも心地よく楽しい、自然と腰が揺れてしまうウキウキなナンバー。サウンドから放たれるポジティヴなヴァイヴを浴びて、ハッピーな気分を満喫したい。
12バラッド・フォー・ザ・ロスト・ロマンティックス
シンプルで覚えやすい中毒性の高いメロ満載の、とことん陽気で底抜けに明るいサウンドは、彼らのキャラクターそのもの。ライヴでは大合唱を誘発する後半のコーラス・パートでの高揚感もナイス。
13ソー・メニー・ウェイズ