ガイドコメント
90年代ガールズ・グループを代表する彼女たちが、94年に発表した2ndアルバム。「クリープ」などの代表曲が満載で、R&Bとヒップホップを自分たちなりに昇華し、時代が求めていたグルーヴを生み出した。
収録曲
01INTRO-LUDE
ジャーメイン・デュプリとア・トライブ・コールド・クエストのファイフ・ダグが手掛けた、2ndアルバム『クレイジーセクシークール』のオープニング・トラック。ファイフがグルーヴあるラップで“TLCのイカした3人”を紹介している。
02CREEP
ダラス・オースティンのプロデュースによる初の全米NO.1ヒットで、彼の浮気を見通して、「内緒でこっそり遊んでやるわ」と歌っている。SLICK RICK「HEY YOUNG WORLD」をネタ使いしたミディアム・ファンク調ナンバー。
03KICK YOUR GAME
『クレイジーセクシークール』に収録の、ジャーメイン・デュプリのプロデュースによる“ダウン・ロウ”ビートが効いたミディアム・ファンク・チューン。“恋のゲームが上手くできるか証明して”と駆け引きする、T-ボズとレフト・アイの掛け合いが生々しい。
04DIGGIN' ON YOU
05CASE OF THE FAKE PEOPLE
プロデューサーのダラス・オースティンがキーボードやドラムでも参加したミディアム・チューン。裏では自分たちをひきずり降ろそうと企む偽者の友達に別れを宣告する痛烈な内容を、“ダウン・ロウ”ビートのファンキーなリズムに乗って歌っている。
06CRAZYSEXYCOOL
ショーン“パフィ”コムズ(パフ・ダディ、ディディ)と“チャッキー”トンプソンがプロデュースを手掛けた、2ndアルバム『クレイジーセクシークール』のタイトル・ナンバー。T-ボズが“クレイジーセクシークール”の意味を語りかけるインタールードだ。
07RED LIGHT SPECIAL
“今夜私が欲しいならスペシャルなものをあげる”という、ベイビーフェイスのプロデュースによる官能的なスロー・バラード。T-ボズの焦らすようなロー・ヴォイスとチリの包み込むようなコーラスで、いっそうアダルトなムードを漂わせている。
08WATERFALLS
オーガナイズド・ノイズのプロデュースによる全米NO.1ヒットの、ムーディなミディアムR&Bバラード。“夢の滝を追いかけてはダメ”と歌うコーラスや、ウーリッツァーとホーンの心地よい音色をバックに展開するラップ・パートが秀逸だ。
09INTERMISSION-LUDE
ジャーメイン・デュプリのプロデュースによる、2ndアルバム『クレイジーセクシークール』に収録のインタールード・トラック。“クレイジーセクシークール……”とささやくようなヴォイスで刺激する、官能的な夜へのプレリュード。
10LET'S DO IT AGAIN
ベイビーフェイスと彼の妻トレイシーの“ヤブヤム”レーベルで活躍するジョン・ジョンとの共同プロデュースによる、マイナー調のミディアム・スロー・バラード。ベイビーフェイスも加わった官能的なコーラスで、ムーディに“メイク・ラヴ”を演出している。
11IF I WAS YOUR GIRLFRIEND
プリンス『サイン・オブ・ザ・タイムス』収録曲のカヴァー。ショーン“パフィ”コムズ(パフ・ダディ、ディディ)と“チャッキー”トンプソンの共同プロデュースで、ダラス・オースティンも参加。うねるファンキーなサウンドにのるコーラスが魅力的だ。
12SEXY
ショーン“パフィ”コムズと“チャッキー”トンプソンが共作した、『クレイジーセクシークール』収録のインタールード。電話による男女のやりとりだが、官能的な展開で興奮させられそうになったところで、下世話に笑い飛ばされるオチが最高。
13TAKE OUR TIME
愛を確かめ合う2人について歌う、ダラス・オースティンとアーノルド・ヘニングスのプロデュースによるミディアム・スロー・バラード。スムースに流れるビートの上で力むことなく披露するコーラスが秀逸なラブ・ソングだ。
14CAN I GET A WITNESS
バスタ・ライムスの講釈にレフト・アイがアドリブで絡む“クレイジーセクシークール”なTLC賛歌。ショーン“パフィ”コムズ&“チャッキー”トンプソンの共同プロデュースによる『クレイジーセクシークール』に収録のインタールード。
15SWITCH
ジーン・ナイト「ミスター・ビッグ・スタッフ」をサンプリングした、ジャーメイン・デュプリによるミディアム・ファンク。南部的な陽気さを持ったサウンドのなかで“古い男は新しいのと交換”と歌う。バック・コーラスでトレイ・ロレンツが参加。
16SUMTHIN' WICKED THIS WAY COMES
アウトキャストのドレのシリアスなラップをフィーチャーした、オーガナイズド・ノイズのプロデュースによるミディアムR&Bチューン。ドレを引き継ぐように、“今の世の中を理解できない”と嘆くコーラスとレフト・アイのラップが胸に突き刺さる。