ギャング・オブ・フォー / リターン・ザ・ギフト [2CD]

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ギャング・オブ・フォー / リターン・ザ・ギフト [2CD]
CD
ミニ・レビュー
フジ・ロックへの出演も大きな話題となったアンディ・ギル率いる4人組の再結成によるアルバム。過去の作品をセルフ・カヴァーしたものだが、そのソリッドなテイストはまったく失われていない。若手バンドによるリミックス・アルバムとの2枚組。
ガイドコメント
数々のポストパンク&ニューウェイヴ・アーティストたちに影響を与えたといわれるバンド。初期作品をセルフ・カヴァーしたアルバムに、彼らに影響を受けたバンドたちによるリミックスを収めたボーナス・アルバムをプラス。
チャート
  • TOWER RECORDS 渋谷 アルバム総合
    21位 (2005/9/26)
  • TOWER RECORDS ロック&ポップス アルバム
    10位 (2005/9/26)
収録曲
[Disc 1]〈セルフカヴァー・ベスト〉
01TO HELL WITH POVERTY
耳をつんざくギター・ノイズから幕を開け、ファンク、絶叫、ハンドクラップが入り乱れる怒濤のダンス・ビート・ナンバー。暴力性も狂気もない交ぜにした混沌のグルーヴがマグマのように熱くたぎっている。
02DAMAGED GOODS
図太いベースと金切りギター・カッティングの、ニューウェイヴのお手本のようなサウンドだが、メロディ・ラインはパンクに近く、研ぎすまされたナイフの切っ先のように鋭い。なんとも攻撃的なダンス・ナンバーだ。
03NATURAL'S NOT IN IT
ファズの効いたギター・カッティングとグルーヴィなリズムが円を描くように広がっていく。ミニマムなフレーズのリフレインだが、反復の生み出す中毒性の濃い高揚感はさすがの手腕だ。
04NOT GREAT MEN
ハウス・ビートを基盤に、その上を縦横無尽に駆け巡るギター・リフがダンス衝動を刺激しまくる。殺気をギラギラと放つ一触即発なサウンドは、ギャング・オブ・フォー流ディスコ・ロックだ。
05WHY THEORY?
ファンキーなドラムとベースの隙間を縫うようにギター・カッティングが差し込まれ、呟くようなヴォーカルが読経のように淡々と続いていく。これぞという爆発力はないが、ひりひりとした緊張感が存分に味わえるクールな一曲だ。
06ANTHRAX
ハウリング音やノイズを延々と垂れ流すアヴァンギャルドなプレイが冒頭から1分以上も続けられるという、度肝を抜くイントロが印象的なナンバー。さらにリズム隊を主体としてツイン・ヴォーカルがラップのように絡み合う展開もかなりアーティスティック!
07PARALYSED
ルーズなビートの上でブルージィなギター・プレイが濃密に繰り広げられ、ラップともポエトリー・リーディングともとれるヴォーカルが展開される一曲。そこへズシリとしたドラムを挿入したりと、音と詞が効果的に絡み合い、独特の世界を作り上げている。
08WHAT WE ALL WANT
へヴィなリフと重たいリズムが漆黒のダンス・グルーヴを生み出している。熱を上げ、時々警告のように唸りをあげるギターとは裏腹に、一定であり続けるヴォーカルの冷たさが、張りつめた緊張感を生み出している。
09ETHER
ブレイクビーツとメタリックなギターが融合したダンス・ロック・チューン。自在に緩急を変えてくるビートに合わせるかのようにセッションが変化していくさまは、職人芸を見ているようだ。斬り合いのような殺気が音の向こう側からビンビンと伝わってくる。
10HE'D SEND THE ARMY
物を叩き壊しているような音が全編を通して流れており、その定期的なリズムを基盤としながら、他のパートが演奏をするという実験的なナンバー。ギャンギャンと叫ぶようなギターのサウンドも十分に凶暴だが、やはり破壊音の暴力性が何よりも凄まじい。
11CAPITAL
野太いベース・ラインを軸に、ギターやリズムが抑えめに演奏されている。表立った凶暴性は押し出されてはいないが、その淡々としたプレイが逆に心の奥深くに眠っている闇を映し出しているよう。彼ら独自の攻撃性は変わらず健在だ。
12I LOVE A MAN IN UNIFORM
垂直なビートやキャッチーなギター・リフ、コール&レスポンスができそうなコーラスなど、随分とポップ・フィールドへと足を踏み入れた印象のあるナンバー。四半世紀ツッパっていた悪漢たちもさすがに丸くなったのでは、と若干疑ってしまいたくなる。
13AT HOME HE'S A TOURIST
性急なダンス・グルーヴと歪んだギターが唸りをあげるダンス・チューン。抑えたサウンドで緊張感のあるAメロ・Bメロから、一転してサビではグルーヴィなリフが炸裂。オーディエンスの身体を一瞬にして踊らせる。
14WE LIVE AS WE DREAM, ALONE
特徴でもある変則的なビートもメタリックなギターもない、驚くほどシンプルなロックンロール。ニューウェイヴ・ファンなら物足りなさも感じるだろうが、彼らの奏でる剥き出しのロックンロールにもやはり心躍るのも、また事実。
[Disc 2]〈ザ・リミキシーズ〉
01TO HELL WITH POVERTY
02NATURAL'S NOT IN IT
03I LOVE A MAN IN A UNIFORM
04ETHER
05AT HOME HE'S A TOURIST
06NOT GREAT MEN
07ANTHRAX
08DAMAGED GOODS
09WHY THEORY?
10NATURAL'S NOT IN IT
11AT HOME HE'S A TOURIST
12WHAT WE ALL WANT
13HE'D SEND THE ARMY
14NATURAL'S NOT IN IT
[2](13)(14)ボーナストラック
封入特典
  • 解説・歌詞・対訳
アーティスト
  • ギャング・オブ・フォー
    1977年、アンディ・ギル(g)とジョン・キング(vo)を中心に結成された英リーズ出身のポスト・パンク・バンド。78年にシングル「ダメージド・グッズ」でデビューし、翌年に1stアルバム『エンターテイメント!』を発表。切り刻むようなギターとフ……
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