ミニ・レビュー
スクリャービンは繊細さとキラキラと輝くような音色を実にうまく対比させている。メトネルは柔らかくしっとりとした音色が忘れがたいし、ストラヴィンスキーでは凛々しく引き締まった表情と精悍さが印象的。円熟した、本当に立派なピアノであると思う。
ガイドコメント
21世紀前半のピアノ界を背負って立つキーシンによる、1900年前後の祖国ロシアの作品集。高度な技法を必要とする作品から内面性や抒情性を求められるものまで、キーシンの幅広く深い音楽性が詰まった1枚。
収録曲
015つの前奏曲op.15 (スクリャービン)
02ピアノ・ソナタ第3番嬰へ短調op.23 (スクリャービン)
03忘れられた調べ第1集op.38〜追憶のソナタ イ短調op.38-1 (メトネル)
04「ペトルーシュカ」からの3楽章 (ストラヴィンスキー)