ミニ・レビュー
元ピチカート・ファイヴの女性シンガー、約1年3ヵ月ぶりのリリースとなる5作目のソロ・アルバム。本作のテーマは80年代のダンス・フロア。ディスコ・ビートに乗せて変幻自在の歌声を聴かせてくれる。キッスとt.A.T.u.というカヴァーの選曲も強力。
ガイドコメント
ソロ名義では4枚目となるアルバム。これまでの作品同様、豪華アーティストが多数参加。本作は特に“80'sリバイバル”を意識したパーティ・チューンが満載。彼女ならではのオシャレ感に満ちた期待を裏切らない1枚。
収録曲
01PARTY GIRL
淡々としているながらもエレガントな野宮真貴のヴォーカルが耳に残る、思わず体が動いてしまうディスコ・サウンド。韻を踏んだ歌詞もおしゃれな、80年代のダンス・フロアを彷佛とさせる、浮遊感漂うテクノ・ポップ・チューン。
02Big Bang Romance (with m-flo)
野宮真貴とm-floのコラボレーションは、ロックなギターが印象的なノリノリのダンス・トラック。そこに映える野宮のヴォーカルはキュートでポップでロマンチックと、ピチカート・ファイブ時代のイメージそのまま。
03踊る「おしゃれ手帖」
野宮真貴のキャッチフレーズにもなっている“踊る「おしゃれ手帖」”。この曲では、野宮がパーティに行きたい女の子のための心得を指南。80年代のテクノ・ビートに乗ったキュートなヴォーカルは、まさに“無敵なミューズ”。
04I WAS MADE FOR LOVIN' YOU (with Dimitori from Paris)
野宮真貴がキッスをカヴァー。ディミトリ・フロム・パリによるエレクトロなトラックに、変幻自在の歌声を持つ野宮の淡々としたヴォーカルが乗り、原曲とはまったく違ったテクノ・チューンに。ラストのコーラス・ワークも印象的。
05YAMATE LINE
イントロの山手線の発車音が印象的な、YAMO(ex. Kraftwerk)によるテクノ・チューン。“山手線に乗ってクラブに行こう”という内容の歌詞には、野宮真貴自身も80年代に通ったという実在のクラブやお店も登場。
06QUESTION GIRL
タイのバンド、FUTONが野宮真貴のために書き下ろした、サビのメロディが印象的なエレクトロ・ロック・チューン。エフェクトのかかった野宮のヴォーカルが艶っぽく、重低音の効いたトラックに映える。
07Not Gonna Get Us (Oui Oui)
野宮真貴と寺本りえ子のDJ形式のライヴ・パフォーマンス・ユニット、Oui Ouiによる、t.A.T.uの大ヒット曲のカヴァー。GTSのリミックスがOui Ouiのキュートで憂いのあるヴォーカルにマッチした、テクノ・ポップ・チューン。
08Princess&Prince of The Frog
GTSによるダンサンブルなトラックに乗った、野宮真貴の伸びやかなヴォーカルが堪能できる、爽やかなポップ・チューン。野宮のエレガントなヴォーカルが、赤城忠治の「おとぎ話」的歌詞世界とマッチして、ロマンティック。
09HIGH (with 菊地成孔)
サビの突きぬけたメロディが美しい、FUTON作曲のバラードを、野宮真貴と菊地成孔がデュエット。女性らしい野宮のヴォーカルとそれを包み込むような菊地の優しいヴォーカルが絡み合う。日本語・タイ語・英語を織りまぜた歌詞も印象的。
10PARTY PEOPLE (MEGA-MIX:高橋透)
野宮真貴ソロ5枚目のアルバム『PARTY PEOPLE』の収録曲を、9曲繋げてミックス。ディスコ・ビートに乗り楽曲ごとにコロコロ変わる野宮の歌声を堪能できる、80'sリバイバルの要素が満載の、まさにパーティな1曲。