ミニ・レビュー
ほぼ同世代(5歳下)で同じように指揮とピアノを“兼務”するバレンボイムの大成功に刺激されたわけではないだろうが、アシュケナージは一挙に全曲をリリース。実は彼にはバッハの録音がほとんどなく、ここへ来てどういう心境の変化なのかは計り知れない。モダン・ピアノの世界での第一人者としての気概がそうさせたのかもしれないと思ったりするのは、この作品へのアプローチがまったくもってモダン・ピアノだからだ。それがバレンボイムともまったく違う。現代におけるバッハ演奏の意味をも問う演奏だ。
ガイドコメント
このところ指揮者としての活動が目立つアシュケナージが、“鍵盤音楽の旧約聖書”平均律の第1巻&第2巻を一気に録音。創意に富んだ円熟の演奏で、まさに記念碑的録音と言える。