ミニ・レビュー
リフレクションとは男と女の微妙な心模様の謂いであろうか。シューマン夫妻とブラームスのモヤと熱い作品に想いを馳せたグリモーのアルバムは、ほのかな忍従の物思いというよりは、抑えきれず昂ぶりゆくココロの様を照射したかのごとく、何やら烈々と焚きつける。
ガイドコメント
クラシックでは、比較的珍しいコンセプト・アルバムを立て続けに出しているグリモーの、グラモフォン第3弾は、“愛”がテーマ。シューマンと、妻クララ、そしてブラームス。グリモーらしいアルバムとなっている。
収録曲
01ピアノ協奏曲イ短調op.54 (シューマン)
02リュッケルトの「愛の春」からの詩による2つの歌曲 (C.シューマン)
03岸辺で (C.シューマン)
04チェロ・ソナタ第1番ホ短調op.38 (ブラームス)
052つのラプソディop.79 (ブラームス)
演奏
エレーヌ・グリモー(P) (1)エサ=ペッカ・サロネン指揮 ドレスデン国立管弦楽団 (2)(3)アンネ・ソフィー・フォン・オッター(MS) (4)トゥルルス・モルク(VC)
録音
(1)(4)2005.5 (2)(3)2005.9 (5)2000.6