ミニ・レビュー
ジェームズ・イハのプロデュースによるセカンド・シングル。ソロでのロマンティックな一面をそのまま反映させるのではなく、元スマパンのギタリストとしての横顔も見せるイハの見事な手さばきが、湯川という希有な歌い手との間に実に幸福な化学反応を起こしている。
ガイドコメント
2005年発表のメジャー・シングル2作目。ジェームス・イーハ(元Smashing Pumpkins)のプロデュースで、これまでのポップ・オペラ・テイストとは違うロックなサウンドを披露。カップリングの(3)は黒沢健一が作曲。
収録曲
01蝋燭を灯して
ジェイムス・イハ(元スマッシング・パンプキンズ)との共同プロデュースによるシングル曲。ゆったりと抑えられたビート、抽象的なイメージを感じさせるメロディ、音響系の流れを汲むアレンジ。この曲の根底には2000年代のロックがあるようだが、彼女は神々しく大らかなヴォーカルを披露、その非凡さを証明している。
02エデンの園
曲がスタートすると同時にまるで心地よい風が吹いてくるような、ナチュラルな空気感をたたえたナンバー。「エデンの園」に象徴される、どこか神話的な世界観を持つリリックは、ファンタジーに逃げることなく、「守るべきものはあなた」という力強いフレーズにたどり着き、聴く者にリアルな希望を与える。
03霧の夜
アジア〜ヨーロッパの民族的・伝統的な音楽からのインスパイアを感じさせるメロディが、強烈なデジャヴな感覚を呼び起こすナンバー。単に“何かに似てる”とは異なり、歌声に普遍性があることからくるもので、人を愛する気持ちを叙情的かつ上品に描いたリリックも心に残る。