ミニ・レビュー
“vs.トラック・メイカー”のコンセプトどおり、国内外、錚々たる人気トラック・メイカーらが結集。一曲入魂の好トラックと、m-flo時代から培われたクロスオーバーな感受性、甘美かつ艶やかな色彩を帯びた彼女のヴォーカルが相まったグレイトな快作だ。
ガイドコメント
2006年3月リリースのフル・アルバム。本格的にR&B路線に進み始めた彼女が“vsトラック・メイカー”をコンセプトに内外の人気アーティストを迎えて制作。高品位トラックと彼女の説得力ある歌が絶妙にマッチしている。
収録曲
〈Act1〉
01It's On
ハウス&テクノ風のアレンジに乗せて、LISAの透明感溢れるファンキーなヴォーカルを聴かせる切れ味の鋭いナンバー。打ち込みの繊細で緻密なリズム・トラックに負けない、LISAのビート感覚が全面に押し出された小気味良い1曲だ。
02GOD SISTA
2006年にリリースの4thアルバム・タイトル・チューンはどこか大陸的な雰囲気を残したR&Bナンバー。インド音階を巧みに使いながらも、音色は最先端のテクノ・サウンドがLISAのセクシーなヴォーカルを包み込む、荘厳な1曲。
03hit da spot
ジャジィなギター・アレンジにデジタルで細分化されたリズム・パターンを融合した、大人のラブ・ソング。ブラックな雰囲気を醸し出すLISAのアダルトなヴォーカルが、ぴったりしっくり楽曲にマッチする。夜のドライブにオススメだ。
04Special Love
ささやくようなウィスパー・ヴォイスとオシャレなオーケストレーションがぴったりフィットした、セクシーなR&Bナンバー。都会の夜が似合うようなアダルトさが滲み出る彼女のヴォーカルが、大人の魅力を全体に振りまいている。
05bootylectric
インド音階を意図的に強調したアレンジがカッコいい、ファンキーなソウル・ナンバー。ささやくようでありながら、力強く存在感に溢れる彼女のヴォーカルが曲の雰囲気を盛り上げている。大人の夜にぴったりの1曲だ。
06We Ride
淡々としたバックの上を切々と、語るでもなく歌うでもなく、彼女特有の存在感溢れる表現力を見せつける、独特のR&Bナンバー。シンプルでありながらも奥深く重厚な雰囲気を醸し出しているのは、LISAのヴォーカルだ。
07I、Rhythm (LOS KALIBRES RAGGAETON REMIX)
まるで空気のように軽く透明な彼女のヴォーカルの特性を、最大限に活かしたファンキーなナンバー。ポップでキャッチーなメロディを、ささやくようなヴォーカルで歌い上げる。曲間に入ってくる男性ラッパーとの対比もグッド。
08Come Back To Me-7 Windsor Avenue Kingston 5-
聴いているだけで体が踊り出してしまう、ポップなレゲエ・ナンバー。典型的なバック・ビートに乗せて、女性の恋愛を切々と歌い上げる。優しさと強さ、美しさと苦しさが同居した女性にぴったりのラブ・ソングだ。
09I Promise
美しいメロディとシンプルなアレンジが特徴的なラブ・バラード。淡々と刻まれるビートと美しいメロディ、全編にわたって表現されるコーラス・ワークとLISAのヴォーカルが見事に調和した、大人のラブ・ソングだ。
10Sweetest (feat.LISA、JHETT)
ファンキーでダンサブルでありながらキャッチーでポップなR&Bナンバー。ささやくようでありながら熱いパッションとソウルを表現できる、LISAのヴォーカリストとしての力量をこれでもか! と見せつけられる1曲だ。
11GET REAL
シンプルなアレンジとハウス風味のアクセント、キャッチーなメロディとポップなヴォーカルが魅力のポップ・ナンバー。どこまでも透き通るかのような彼女のコーラス・ワークは何度聴いても絶妙。この曲でもたっぷり堪能できる。
12Remember me
アコースティック・ギターのアルペジオを中心にした、落ち着いたアレンジが魅力のラブ・バラード。悲しい恋の結末を抑えた表現でありながら、見事にリスナーに伝えるその技量はお見事の一言。大人の魅力に溢れた1曲だ。
13SWITCH (DJ WATARAI REMIX) (feat.倖田來未&Heartsdales)
2005〜2006年の日本を席巻した“エロかっこいい”倖田來未をゲストに迎えて制作された、ファンキーでソウルフルなR&Bナンバー。大人の魅力全開のLISAに若さで挑む倖田來未のバトルが聴きどころ。