ガイドコメント
衝撃のデビューから2年。ロンドンと東京というふたつの都市に生きるシンガー・ソングライター、Rie fuの2ndアルバムは、プリテンダーズとレコーディングした3曲を含む、美しくも力強い1枚。
収録曲
[Disc 1]
01そのままで
アコースティックな手触りのメロディと意外性に富んだコード・ワークの組み合わせが楽しい、ミディアム・チューン。新しいサウンドにトライしたい、というRie fuの意志が感じられる、意欲に満ちたナンバーだ。
025 minutes
“5分で顔を洗って、5分でメイクして……ああ、もう、時間が足りない!”という朝の風景を描写したリリックが楽しい、英語詞のナンバー。ファニーなイメージのサウンドとシックなメロディのコントラストが素晴らしい。
03Funny Dream
“上品なサイケデリック”とでもいうべきアレンジメント(意外なところで飛び出すストリングスが楽しい!)から彼女の奥深い音楽性が伝わってくるロック・チューン。夢と現実が入り混じるような歌の世界も、かなりユニーク。
04I Wanna Go To A Place...
『機動戦士ガンダム SEED DESTINY』のエンディング・テーマに起用され、“Rie fu”の存在が大きく広がるきっかけになったシングル。ゆったりとした旋律のなかで、“平和”という大きなテーマを描き出している。
05Realize
ザ・プリテンダーズのメンバーが参加したロンドン・レコーディングの第1弾。不協和音を効果的に取り入れた冒頭のギターリフをはじめ、エッジの立ちまくったアグレッシヴなサウンドが印象的。Rie fuのロック・マインドが炸裂!
06Tiny Tiny Melody
07Conversation
ロンドン在住のミュージシャン、SUSIE HUGとの共作によるナンバー。タイトル通り“会話”を題材にしたこの曲には、“思ったことは口に出してみよう”というメッセージが込められている。抑制の効いた旋律も、いい。
08They Always Talk About
シンプルなバンド・サウンドのなかに、豊かな音楽的アイデアを感じさせるアンサンブルが刺激的なロック・チューン。表情がクルクルと変わるヴォーカルも魅力的だ。ある友人がいつも彼氏の話をしていたことが、この曲が生まれたきっかけだとか。
09Kiss U Goodbye
ロンドン・レコーディングによる楽曲なのだが、自由な発想を散りばめたパフォーマンスと開放感にあふれたヴォーカルからは、制作現場のリラックスした空気が伝わってくる。ダークなイメージのロック・ナンバー。クール!
10Vintage Denim
1stアルバム『Rie fu』に収録のインタールードをひとつの楽曲に発展させたナンバー。ロンドンに留学中、ホームシックになっていた時に生まれたというこの曲には、彼女のリアルな感情が反映されている。
11ROSE
自分らしいクリエイティヴィティを発揮していたい、そんな気持ちをストレートに感じさせるナンバー。美しい軌跡を描くメロディ、楽曲に奥深さを与えるギター・アレンジ、真摯で力強いヴォーカルがひとつになった、ミディアム・チューン。
12Long Long Way (Album Version)
素朴なアコギの音色と深遠な響きを持つストリングスを中心としたバラード・ナンバー。日本とイギリスを往来する生活のなかで、人と人の間にある距離、時間の大切さを実感した彼女が、その気持ちをまっすぐに込めた名曲。
13ねがいごと
日本の夏の風景を散りばめた歌詞が印象的なシングル曲。洋楽志向の彼女にとっては少し違った手触りがするナンバーだが、ひとつひとつの言葉が深く入ってくるヴォーカルはとても温かく、聴く者の気持ちを大きく揺さぶる。
[Disc 2]〈DVD〉りえ風TOUR LIVE映像/Tiny Tiny Melody(VIDEO CLIP)/ねがいごと(VIDEO CLIP)