ザ・シャーラタンズ / シンパーティコ

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ザ・シャーラタンズ / シンパーティコ
CD
ミニ・レビュー
リーダーであるティム・バージェスのソロ作を間に挟んで届いた久々のアルバム(モリッシーらと同じサンクチュアリー移籍第1弾。9作目)。ボブ・マーリーなどからの影響も含めて、ザ・クラッシュやキース・リチャーズのソロにも似た硬派な部分が感じ取れる。
ガイドコメント
ベテラン・ブリティッシュ・ロック・バンド、ザ・シャーラタンズのサンクチュアリー移籍第1弾、9作目のアルバム。本作は静謐なサウンドが聴けた前作とは趣きを異にし、原点回帰とも言えるアグレッシヴなサウンドが楽しめる。
収録曲
01BLACKENED BLUE EYES
緊迫感あるピアノの演奏で幕を開ける、ねっとりとしたマッドチェスター・ナンバー。ダイナミックな音感とエッジの効いたギター、洗練された力強いグルーヴが鋭く迫る。彼らの原点を思わせる美しい音世界が印象的だ。
02NYC (THERE'S NO NEED TO STOP)
彼らには珍しいダンサブルなアッパー・チューン。エフェクトが生み出すサイケデリックな音が、怪しい雰囲気を醸し出している。一方でティム・バージェスの“SAY WHAT!”と声を裏返すコーラスが、開放感たっぷりで気持ち良い。
03FOR YOUR ENTERTAINMENT
淡々としたギターの音色とファルセットのコーラスが、怪しくも享楽的なミドル・テンポ・ナンバー。心を騒がせる切迫感のあるエレキ・ギターとつぶやくように綴られる“死なないでくれ”という絶望的な台詞が、じっとりと耳に残る。
04DEAD MANS EYE
序盤での民族的なパーカッションが、突如リズム&ブルースへと変わるさまが印象的なナンバー。哀愁漂うメロディに差し込むドラムの連打や、なよやかなファルセットが彼ららしい。最後はパーカッションでメリハリを効かせている。
05MUDDY GROUND
ベースとキーボードのメロウな音が絶妙に溶け合う、しっとりとした雰囲気のジャジィなナンバー。存在感のあるなめらかなピアノの旋律が、神秘的な情緒を曲全体に織り込んでいる。抑制の効いた穏やかな歌声が内省的で美しい。
06CITY OF THE DEAD
スカのバック・ビートとリズミカルなオルガンの演奏、そしてお経のような低音コーラスが不気味に響くミディアム・ロック。曲中に入り込む力強いピアノやギターが、ゾクゾクとした怪しい雰囲気を作り、耳の奥へと忍び込んでくる。
07ROAD TO PARADISE
多面的な音楽ボキャブラリーをちりばめたメロディアス・ロック。ダブ手法で不要な音を抜き取り、音と音の隙間を生かした張り詰めたサウンドが洗練性を持つという、彼らにしか出せないミステリアスなグルーヴ感が伝わってくる。
08WHEN THE LIGHTS GO OUT IN LONDON
素朴で耳あたりの良いギター・ロック・チューン。高ぶる開放感を漂わせる骨太な音の中に、メロディカの懐かしい旋律が温かな雰囲気を生んでいる。ロンドンに生きる男の複雑かつ孤独な心境が、赤裸々に描かれている。
09THE ARCHITECT
スカをビートに取り入れた、メロウで物悲しいバラード。エコーの効いた神秘的なピアノの旋律と哀調を帯びた胡弓のような音が、うっとりと柔らかなムードを添えている。尽きることのない音楽的表現力を凝縮した一曲。
10GLORY GLORY
包み込むように優しいギターの演奏と穏やかなヴォーカルに、心が温まるバラード。結婚を急いだ若い二人が、愛を失い別れていく様子を描いている。深く傷つきながらも、別れた彼女の幸せを願う男の優しさが、悲しくも美しい。
11SUNSET & VINE
さまざまな音の効果を駆使し、静ひつのきらめきを感じさせる近未来的インストゥルメンタル。宇宙空間をさまようような効果音と不思議な浮遊感を持たせた音の連なりが新鮮。美しい哀感をたたえたメロディも、ジンと胸に染み込んでくる。
12ARISE, ARISE
エッジの効いたギター・サウンドと貫禄たっぷりのヴォーカルで聴かせる骨太ロック。マッドチェスターの香りをほのかに残す独特のグルーヴ感が潔い。激動のUKロック・シーンを生き抜いた彼らの技量がたっぷり詰まっているナンバーだ。
13DON'T YOU WORRY
単純なメロディがループして摩訶不思議な世界を作るミディアム・バラード。メロディカの懐かしい音色を効果的に使い、語りかけるように静かな歌声が温かい。不思議な世界に足を踏み入れたような、うっとりとした心持ちになる。
(12)(13)ボーナストラック
封入特典
  • 解説・歌詞・対訳
アーティスト
  • ザ・シャーラタンズ(UK)
    英・ウェストミッドランズ出身のロック・バンド。メンバーはマーティン・ブラント、ティム・バージェス、マーク・コリンズ、トニー・ロジャース。1988年に結成。90年のシングル「ジ・オンリー・ワン・アイ・ノウ」の爆発的なヒット以来、マンチェスター……
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