ミニ・レビュー
中澤きみ子のヴァイオリンは実に控えめである。決して自己を語らない。かといって、禁欲的な息苦しさがあるのでもない。すべてがあるがまま、力まず自然体のモーツァルトを聴かせる。アントルモン指揮するオケも同様で、日常の静かな団欒のようである。
ガイドコメント
ザルツブルグで学び、国内外で活躍しているヴァイオリニスト、中澤きみ子の初のモーツァルト協奏曲集。アントルモンとの共演も多く、息の合った親密なアンサンブルを聴かせてくれる、心温まる1作。
収録曲
モーツァルト:
[Disc 1]
01ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調K.207
02ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調K.211
03ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
[Disc 2]
01ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218
02ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219「トルコ風」
演奏
中澤きみ子(VN) フィリップ・アントルモン指揮 ウィーン室内管弦楽団