ミニ・レビュー
軽快でハリのあるビートにのって、ロックからクラブ・シーンまでを彩る変幻自在の七色サウンドが宙を舞う。キャッチーなヴォーカル、柔軟果敢な演奏。サード・アルバムとなる今作は、彼らのそういった持ち味が弾けたキュートなラブ・ソングのオンパレード。
ガイドコメント
約2年ぶりとなる本アルバムには、NIRGILIS流の“ボーイ・ミーツ・ガール論”をあらゆる視点で綴った楽曲たちが収められ、ポップ・フィールドに革命をもたらすこと必至の作品だ。
収録曲
01虹
疾走感たっぷりのバンド・サウンドに乗る、かわいらしさと強さを合わせ持ったヴォーカルが印象的。耳馴染みのよいメロディが頭の中をループして、思わず体を揺らしてしまう楽曲だ。ロックもクラブもごちゃ混ぜのサウンドはまさに虹色のよう。
02crash
とまらない、せつない恋心を歌った、浮遊感たっぷりのエレクトロ・ロック・チューン。エフェクトのかかった艶っぽく甘いヴォーカルが重低音を効かせ、80年代ディスコを思わせるダンス・トラックに映えている。
03Thank you for the special day!!
80年代を彷佛とさせるダンス・チューンに、ちょっとレトロなチャイナ・テイストを加えたポップ・ナンバー。憧れのロック・スターのライヴに行った感動がつまった詞がかわいく、女の子らしさ満点のヴォーカルとマッチしている。
04sakura
世界的な名曲「AMAZING GRACE」をマッシュ・アップ。原曲の荘厳で壮大な雰囲気はそのままに、現代らしい疾走感とポップ感をプラス。突き抜けるようなサビのメロディは心地よく、オペラの名曲とさわやかにマッチング。
05hard working
繰り返される浮遊感たっぷりのエレキのフレーズが耳に残る、エレクトロ・ロック・チューン。韻を踏んだ歌詞が耳に馴染みやすい。切ないサビのコーラス・ワークが、男子の微妙な恋心が表現された詞世界をさらに盛り上げている。
06東京破片
上京した女の子の孤独を切り取った詞世界はダークだが、かわいらしいヴォーカルをダンサブルなトラックにのせて軽いポップ・チューンに昇華。電話の呼び出し音をサンプリングしたりと、ディテールにも凝った楽曲構築にも注目。
0724サーチライト
疾走感たっぷりのエレクトロ・ロック・チューン。なんでもありの雑多なアレンジに、抜けるようなヴォーカルがハマっている。明日への希望をサーチライトになぞらえた詞世界もポジティヴな、ポップ・ナンバー。
08Today
切り裂くようなギターのイントロから重厚感あふれる展開が印象的なロック・チューン。ポジティヴで疾走感あるサウンドが駆け巡っていき、爽やかでちょっぴり切なくもある心地良いサビのメロディは、一度聴いたら思わず口ずさんでしまうはず。
09Bed
夜明けをイメージするような、ゆるやかでオーガニックなメロディに、打ち込みのゆったりしたリズムが心地よいミディアム・ナンバー。力み過ぎない、伸びやかなヴォーカルが耳に残る、気持ちのよい一曲。
10コモンガール
渡辺美里の「My Revolution」をサンプリングした、ダンサンブルなエレクトロ・ポップ・チューン。明日への希望に満ちたポジティヴさが満載で、なんでもありのごちゃまぜアレンジを抜けの良いヴォーカルが引き締めている。
11ペパーミントミュージック
ハイトーンのヴォーカルとゆるやかなリズムが心地良い、ディスコ調のポップなミディアム・ナンバー。「Let's dance 踊ろう tonight」の歌詞通りに、思わず体を揺らしてしまうこと間違いなしの、ゆるい一曲。