ミニ・レビュー
PIERROT解散後初のソロ・シングルは、暗く重くノイジィなサウンドと不気味に揺れ動くウェイヴを切り裂くようにヴォーカルが響く。かつてのビジュアル系の系譜を引き継ぐ、しゃくりあげるような唱法にキリト独自の念が込められ、“もう振り返ることはない”との決意が表明されている。
ガイドコメント
PIERROTの解散後、初となるソロ・シングル。アップテンポからバラードまで、バラエティに富んだ4曲を収録。ファッション・ブランドの立ち上げなど、幅広い活動を展開する彼の今後の動向が注目される。
収録曲
01DECIDE
ヴォーカルが、暗く重くノイジーなサウンドと不気味なウェイヴを切り裂き浮かび上がってくるロック・ナンバー。次のステップを目指して、もう振り返らないとの決意表明が、切迫感を持って歌われている。
02PLOT
自己陶酔を誘うような不気味な疾走感に満ちたビート・ナンバー。閉塞感から抜け出したくて狂いそうになった夜や感覚を失っての暴走、振り払いたい悲しい過去を振り払うなど、ヒリヒリするような青春の痛みが伝わってくる。
03カンナビス
ノイジーな爆発音を取り込んだパワフルなハード・ロック・ナンバー。毒気に満ちた耽美な世界を描いたもので、情念のこもったヴォーカルが、主人公の行き先である狂気あふれる素晴らしい園へと誘っている。
04Sea
スペイシーなイントロからスタートする、スケールの大きなロック・ナンバー。愛する人を失った悲しみ、消えないキズの痛み、幸せだった頃の思い出などを潮の満ち引きに重ね、ロマンティックに表現している。