ミニ・レビュー
コルトー78歳ごろのライヴである。「おいおい、大丈夫か?」と思わず心配になってしまうほど、技術的にはヨレヨレだが、それを言ってしまったらコルトーを聴く楽しみがなくなってしまう。子細気にせず気迫と語り口で弾き通す。これもまた至芸なり。
ガイドコメント
70代も後半のライヴ録音集の第2弾。技巧的な衰えは隠しようがないが、コルトーの最大の魅力である馥郁とした香り高い詩情は健在で、パリのサロンを席巻したショパンもかくやと思わせる名人芸が味わえる。
収録曲
ショパン:
0124の前奏曲集op.28
02ピアノ・ソナタ第2番変ロ長調op.35「葬送行進曲付き」