ミッシー・エリオット / RESPECT M.E. [限定]

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ミッシー・エリオット / RESPECT M.E. [限定]
CD
ミニ・レビュー
現代米国黒人音楽界の意欲/強さ/創造性の高さなどをアイデンティファイする女傑アーティストのベスト盤だ。過去に発表した6作品からヒット曲を抽出。アイディア豊か、百花繚乱。あらためて、“ヒップホップの時代”を牽引してきたエリオットの凄さを認識できる。
ガイドコメント
97年のアルバム・デビュー以来、ラッパー、シンガー、ソングライター、プロデューサー、リミキサーとして非凡な才能を発揮する“クイーン・オブ・ヒップホップ”ミッシー・エリオット初のベスト盤。
チャート
  • TOWER RECORDS 渋谷 アルバム総合
    19位 (2006/9/4)  ⇒  27位 (9/11)
  • TOWER RECORDS 名古屋 アルバム総合
    9位 (2006/9/4)
収録曲
01GET UR FREAK ON
これぞティンバランドとミッシー・エリオットの不思議な世界。ド頭の日本語フレーズ「これからみんなで……」としつこく繰り返される琴のようなフレーズには心奪われるが、その一方で、日本人には難解なリズムが困惑を生むかもしれない曲だ。
02LOSE CONTROL
ミッシーいわく「歴史に残る曲」。ループ・ネタはサイボトロンの「CLEAR」で、合いそうにないもの同士を見事に融合させるミッシーの技が光る。フィーチャリングのシアラは、この曲でグラミー賞の新人賞ノミネートを受けている。
034 MY PEOPLE
ベースメント・ジャックスお得意の疾走するようなリミックスが大成功したナンバー。ハウス? と眉をひそめるBボーイ、Bガール諸君も、このリミックスには体が反応してしまうこと必至。ミッシーのツヤがハウスの無機質さをしっかりと消してくれている。
04WE RUN THIS
コンガと絡むライムに体を動かさずにはいられない。先進的なミッシーも魅力的だが、オールドスクールとたわむれる彼女もやはり素敵だ。多くのアーティストが頂戴している古典フレーズは、シュガーヒル・ギャング版の「アパッチ」から。
05WORK IT
盟友ティンバランド・プロデュースの2002年のメガ・ヒット・ナンバー。80年代に流行したリズム・ループを使いながらも、アンサンブルの構成やミキシングなどは明らかに聴き手の先をいっている。10年早かった曲……と評されてもおかしくはない作品だ。
06GOSSIP FOLKS
芝居っ気たっぷりのファニー・チューン。これだけ意味のない話を長々と作品に仕立てられるのは、男子ラッパーにはできないミッシーならではの芸。フィーチャリングのリュダクリスが、珍しくマッチョにラップしているのも面白い。
07ONE MINUTE MAN
タイトルの意味は「早漏男」。フィーチャリングのリュダクリスが男子の気持ちを代弁? してくれている。ヘヴィ・トラックとアコースティック・ギターのブラッシング音が鬼気迫るが、ののしるようなフレーズが愛情表現だと分かるエンディングには力が抜ける。
08I'M REALLY HOT
日本のフロアでも大ヒットしたティンバランドのプロデュース作品。リズムは軽いのに重厚な仕上がりなのは、ミッシーのパワー・ラップのタマモノ。「ポーン、ポーン」のループ・フレーズと後半の歌詞に「シアラじゃん」と思った人は、正解。
09PASS THAT DUTCH
超重低音のリズムは“スピーカー泣かせ”、全編をカヴァーするミッシーの喘ぎ声は“放送局泣かせ”で、“向かうところ敵なし”といった感じの作品。曲中に登場するマイケル・ジャクソンやサダム・フセインも、刺身のつまのような扱いだ。
10BEEP ME 911
女性3人組のヴォーカル・グループ“702”の美しいハーモニーに囲まれて、ミッシーが歌に徹する一味変わったアダルト・コンテンポラリー。ティンバランドの秘蔵っ子・マグーのラップはとても新鮮で、ひどく下品な内容にも関わらず、好印象な仕上がりだ。
11THE RAIN (SUPA DUPA FLY)
記念すべき97年のデビュー・シングル。音の薄さやユルいベース・ラインなど全体的に頼りない感じは否めず、フロア・キラー・チューンというまでには至らないが、ここからティンバランドとの快進撃が始まった、ミッシーの序章曲だ。
12ALL N MY GRILL
ストリングスのリフが耳に残るヴォーカル・チューン。フィーチャリングのニコルとミッシーが絡むコーラス・アレンジの美しさは絶妙。ビッグ・ボーイのラップで痴話喧嘩が締めくくられる演出は、ブラック・ミュージックの伝統的手法だ。
13HIT EM WIT DA HEE
悪女リル・キム参加作品。この強力な女性2人のコラボレーションに、“激アツ”サウンドかと思いきや、乾いた弦と同じ音階を叩きつづけるエレピが気だるい雰囲気で全編を覆っている。エロティックな内容だが“エログロ”まではいかず、この2人のコラボとしては多少期待外れかも。
14HOT BOYZ
99年のスマッシュ・ヒットとなった、ティナ・ターナーを彷佛とさせるメロディアスなナンバー。ミッシーが認定する「HOT BOYZ(イケてる男)」の車に、海外でも高級車の代名詞となった“レクサス”がジャガーやベンツに並んでエントリー。こんなところにもトヨタ・ブランドの影響が?
15SOCK IT TO ME
ヒップホップ・ディーヴァ界の数少ないミッシーの先輩、ダ・ブラットの参加作品。男だらけの世界を生き抜いてきたブラットの矜持あるラップに脱帽。力強い味方を得たミッシーのゆったりしたライムにもブラットの頼もしさを感じる。
16SHE'S A B**CH
「キックに対して圧倒的に軽いスネア・ショット」……これぞ“ティンバランド”というサウンドが楽しめるナンバー。レゲエのダンスホール・サウンドっぽくもあるこの作品は99年発表で、流行を先読みした曲ともいえる。
17TEARY EYED
ミッシーいわく6枚目のアルバム『ザ・クックブック』の軸になる曲。イントロのピアノだけでヒットが予感できるようなメロディアス・チューン。クィーン・ラティファしかり、女性ラッパーは皆、歌がうまいなぁと感心してしまう曲だ。
封入特典
  • 解説・歌詞・対訳
アーティスト
  • ミッシー・エリオット
    1971年米国ヴァージニア州生まれ。89年にヴォーカル・グループ、シスタを結成。JODECIのディヴァンテ・スウィングに認められデビュー直前までいく。その後、フェイス・エヴァンスに見込まれ、ソングライターとしてマライア・キャリーらに曲を提供……
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