ミニ・レビュー
20世紀の終わりに突如その存在を我々の前に現し、数奇な半生に裏打ちされたような情念の音を聴かせてくれたフジコ・ヘミング。ロマン派、とくにリストに聴ける、きらびやかさと思い入れとが微妙なバランスで調和したデッカ録音の小品を集めたベスト集。
ガイドコメント
フジコ・ヘミングのデッカ・レーベルでのベスト盤。デッカからリリースされた7枚のアルバムから編集された小品集。フジコらしさが横溢した、濃い内容のアルバムとなっている。
収録曲
01トロイメライ (シューマン)
02パガニーニによる大練習曲第6番 (リスト)
03コンソレーション (慰め)第3番 (リスト)
04ポロネーズ第6番「英雄」 (ショパン)
05小犬のワルツ (ショパン)
06エリーゼのために (ベートーヴェン)
07「四季」〜11月 トロイカ (チャイコフスキー)
08ワルツ第8番 (ショパン)
09前奏曲第15番「雨だれ」 (ショパン)
10幻想即興曲 (ショパン)
11亡き王女のためのパヴァーヌ (ラヴェル)
12亜麻色の髪の乙女 (ドビュッシー)
13沈める寺 (ドビュッシー)
14パガニーニの主題による狂詩曲〜第18変奏 (ラフマニノフ)
15ラ・カンパネラ (リスト)
演奏
イングリット・フジコ・ヘミング(P) (14)アラステア・ウィリス指揮 スーパーワールド・オーケストラ