ガイドコメント
2006年10月発表のフル・アルバム。多彩なコーラス・ワークやリズムを採り入れたヴァラエティ豊かな作風で、これまでとは一味違う魅力を放つ。先行リリースの2枚のシングルから続く“愛情3部作”の最終章となる。
収録曲
01What do I sing?
彼らの得意とする美しいア・カペラを展開。「何故歌うのか?」「何を歌うのか?」……その答えともいえるRAG FAIRのコンセプトが表現されており、彼らの“歌”に対する姿勢が垣間見られる会心のナンバーだ。
02降りそうな幾億の星の夜
従前の少年らしいはっちゃけたイメージから一転して、本作はしっとり聴かせる大人の良質なポップ・ナンバー。神々しさすら感じられる秀逸なコーラス・ワークに星くずのようにキラキラとしたストリングスのアレンジが、グッと楽曲を盛り上げている。
03メロス
『走れメロス』をモチーフとした、“立ち止まらずに前に進むことが大事”ということを綴った応援ソング。爽やかなポップ・サウンドに、感情豊かな力強いヴォーカルが印象的。まばゆい陽光の中を走っている“僕”の姿が浮かぶ、情感あふれる作品だ。
04ハピ☆ラキ♪ビューティー
目覚めに聴くと、テンションが一気に上昇しそうなポップなアゲアゲ・サウンド。「一日の始まりこそはニコニコです 笑っていこう“今日の日”を楽しもうよ」というポジティヴなフレーズで“超ゴキゲン”になれる、サプリメント効果のあるナンバー。
05Do it!
新たなステップを目前にした君へのエール・ソング。リード・ヴォーカル土屋のピンと筋の通った清々しいヴォーカルは、まっすぐな曲の世界観にぴったりマッチ。テレビ朝日『DD-BOYS〜表参道がむしゃらドキュメント〜』主題歌。
06RIDE ON
RAG FAIRの真骨頂ともいえる、見事なア・カペラが堪能できるダンサブルなナンバー。“おっくん”こと奥村政佳のヴォイス・パーカッションは、本物の楽器なのでは? と耳を疑ってしまうほど。アダルトな恋愛模様を綴った詞にもゾクゾクさせられる。
07夏の大三角
織姫、彦星、デネブからなる「夏の大三角」をモチーフとした、切ないラブ・ソング。彦星になれなかった“僕”が別の道を進んだ彼女を想う心の内を描いた詞は、切なさの中にも温かさが感じられる。ゆったりとしたピアノ・サウンドが心地よく響くナンバー。
08君のために僕が盾になろう
彼らならではの美しいハーモニーが魅力のバラード。「君のために僕が盾になろう 傷をつけるすべてのことから」というフレーズで始まる、照れくさいほどストレートな愛を綴った究極のラブ・ソング。ほんわかと温かい気持ちにさせられる。
09パッティングLOVE
彼女との恋のかけひきを、ゴルフにたとえて描いたラブ・ソング。意味深でエロティックな詞も、爽やかサウンド&活き活きとしたコーラス・ワークにのれば、ゴキゲンなサウンドに変身。冒頭にクラブのスウィング音を入れるなど、細かい演出もナイス。
10woman
優しさと温かさに満ちたヴォーカル&コーラスが印象的なミディアム・バラード。愛しすぎて束縛してしまった恋から解き放たれた時に、彼女の本当の魅力を知った……。切ないが深い愛が感じられる、複雑な心境を綴ったラブ・ソング。
11to shy shy僕
通勤途中のホームで毎朝出会う彼女をただ眺めることしかできない、“shy”な僕の片想いを描いたナンバー。学生時代の恋を思い出させるような、懐かしい気持ちになるキュートなサウンドも魅力的だ。
12Song for you
ゴスペル・テイストのコーラス・ワークや美しいメロディ・ラインが胸に響きわたるバラード。恋人、家族、友達……いつもそばで支えてくれる大切な人や愛しい人への思いを綴った、優しさと愛情があふれるナンバー。ファンへの贈り物といったところだろう。