ミニ・レビュー
楽器間のバランスが精妙なオネゲル、様式感のあるバッハ、多彩な音色を示すピンチャー、声部の主従関係を鮮やかに交代しながら丁々発止とやりあうマルティヌーやラヴェルなど、どれをとっても文句なしの一枚。二つの楽器だけとは思えぬ豊かな響きと高い情報量が見事。★
ガイドコメント
ドイツを代表する男性ヴァイオリニスト、ツィンマーマンのECMデビュー・アルバムは、ヴァイオリンとチェロのための珍しい作品集。名手シフと組んで、研ぎ澄まされた感覚とテクニックをたっぷりと披露する。
収録曲
01ヴァイオリンとチェロのためのソナチネ第6番 (オネゲル)
02ヴァイオリンとチェロのための二重奏第1番H.157 (マルティヌー)
03「フーガの技法」〜12度のカノン (J.S.バッハ)
04「ヴェールのための考察」への習作1 (M.ピンチャー)
05「フーガの技法」〜オクターヴのカノン (J.S.バッハ)
06ヴァイオリンとチェロのためのソナタ (ラヴェル)
演奏
フランク・ペーター・ツィンマーマン(VN) ハインリヒ・シフ(VC)