ガイドコメント
2006年にCMソングに起用され、多くの問い合わせが寄せられた「タイムマシンにおねがい」をきっかけに、サディスティック・ミカ・バンドがSadistic Mikaela Bandとして再結成。CMに出演していた木村カエラをゲストに迎え、どの世代にもアプローチできるアルバムに仕上がっている。
収録曲
01Big-Bang、Bang! (愛的相対性理論)
17年ぶりとなるオリジナル・アルバム『ナルキッソス』の1曲目を飾るのは、作詞・松山猛、作曲・加藤和彦の「タイムマシンにおねがい」コンビによるロック・チューン。不思議な詞世界にのせて、パワフルな木村カエラの歌声が響きわたる。
02Sadistic Twist
奥田民生&木村カエラが作詞を担当した、60'sの香りがプンプンに漂うツイスト・ナンバー。オールド・スタイルだが決して枯れてはいない、バンドのグルーヴ感を存分に味わうべし。ツイスト&シャウト!
03in deep hurt
加藤和彦のシブいヴォーカルと洗練されたメロディが見事に一体化した、アダルト・オリエンテッドなナンバー。自らをそのまま投影したかのような中年男性の寂寥と孤独感が、ペーソスたっぷりに描かれている。
04The Last Season
細野晴臣とのユニット“SKETCH SHOW”などの活動で、すっかりエレクトロニカ系の高橋幸宏が作詞・作曲を担当。夢を見ることを忘れていたと、メロウなサウンドが印象的なエレクトロ・ナンバーに乗せて歌っている。
05King fall
小原礼が作詞・作曲を手掛けた、ボブ・ディランを思わせるライト&メロウなバラード。中盤からテンポ・アップするブルージィなメロディと、日本語と英語をバランスよく混ぜたリリックのセンスは、さすが熟練の味といえる。
06sockernos
高中正義が作曲を手掛けたトラック。日本のロック・シーンにその足跡を残してきた彼の、ずっしりと安定感のあるギター・プレイが存分に楽しめる。中盤で聴こえる英語の声の主は、初期YMOの作詞を担当したクリス・モスデル。
07Tumbleweed
リリー・フランキーがELVIS WOODSTOCK名義で作詞を手がけた作品。アコーディオンやシンセサイザーの柔らかい音色が有機的に絡み合い、スペーシーな空間を紡いでいる、繊細な手触りのエレクトロニカ・ミュージックだ。
08Jekyll
8ビートの正統派ロックンロール・ナンバー。小原礼と高橋幸宏の共作による、ライムを踏んだリズミカルな歌詞も楽しさ満点。サディスティック・ミカ・バンドの、バンドとしての懐の広さが感じられる一曲。
09Low Life and High Heels
サエキけんぞうによるエロエロな詞、加藤和彦によるビザールな雰囲気が濃厚なメロディ・ライン。かくして完成したのは、デヴィッド・ボウイ風のグラム・ロック。これぞオヤジ・ロックならぬエロオヤジ・ロックだ。
10NARKISSOS
高中正義の作曲による、アルバム・タイトルを冠したインストゥルメンタル・ナンバー。ミカ・バンドを結成してから17年という年月を振り返るかのような、しっとりとした味わいのある一曲に仕上がっている。
11タイムマシンにおねがい (2006 Version)
黒船再襲来! サディスティック・ミカ・バンドの代表曲で、タイムレスなスタンダード・ロック・ナンバーの2006年度ヴァージョン。3代目ヴォーカリストに木村カエラを迎えた、キリン「ラガービール」CMソングとしてお馴染みの1曲だ。