ガイドコメント
ガールズ・ロック・シーンをリードするバンド、中ノ森BANDの約11ヵ月ぶりとなる2ndアルバム。ドラマ『CAとお呼びっ!』の主題歌「Fly High」を含む、ヴァラエティに富んだ仕上がりとなっている。
収録曲
01聖なる夜の詩
バンド初のクリスマス・ナンバー。彼女たちのことだからハッピーなパーティ・チューンと思いきや、なんとエモーショナルなロッカ・バラード。美しいアレンジとAYAKOのドラマティックなヴォーカルが、ひとりの寂しさを浮き彫りにする。
02Cannonball
ヴォーカル・AYAKOがバリバリのロックでパワフルに攻めまくる、アッパーなロック・チューン。やっぱり女の子はカッコよく、カワイク、そしてロックに生きるべきでしょ! という、中ノ森BANDそのものを歌っている印象を受けるリリックが爽快だ。
03ポラリスピケトラ
Aメロのワクワクさせる感じがパンキッシュで、スピーディに駆け抜けていく疾走系ロック・チューン。“Break Out”“Go My Way”や、自分たちの合い言葉を“ポラリスピケトラ”と表現するなど、勢いのあるフレッシュな言葉が舞い踊るリリックは、ベース担当のYUCCOによるもの。
04Hey You!!
彼とのドライブ・デートでの出来事を巧みに描く、キーボード担当のSHINAMONのリリックが光るナンバー。わざとハズしたように歌っている鼻歌のパートをはじめ、場面に合わせて表情が変わるAYAKOのヴォーカルが楽しめる。
05君の中のム・ゲ・ン・ダ・イ
等身大のラブ・ソングばかりではなく、こういった地球をテーマにしたメッセージ性のある楽曲を歌えるのが彼女たちの強み。ラストにはメンバーの笑い声も入ったミディアム・チューンで、NHK『モリゾー・キッコロの地球環境探検!』テーマ曲となった。
06New Year Party
バックでかき鳴らされる激しいギターが耳へ飛び込んでくる。バンド感を全面に押し出したゴリゴリのロック・サウンドに、“白馬の王子様”といった乙女チックなリリックを乗せる手法は、中ノ森BANDの真骨頂だ。見事。
07Fly High
08remember me... (Acoustic Version)
4thシングル「i Need Love」のカップリング曲を、ファンからの声に応えて、アコースティック・ヴァージョンで収録。想いを絞り出すかのようなヴォーカルにハイトーン・コーラスが切なく美しく絡むバラードだ。
09Say Good Bye
切ない恋の終焉を歌うAYAKOのファルセットがもの悲しく響くナンバー。静と動の両面を見せるメリハリの効いたサウンド・デザインが、揺れる想いをことこまかに描き出している。中ノ森BANDの新たな一面を垣間見せる、渾身のバラードだ。
10Tomorrow
11One☆Two☆Diving
ヴォーカルのAYAKOをイメージして書いたというキーボード・SHINAMONによるリリックがキュートな、ノリノリのポップ・ロック・チューン。初デートの女の子のドキドキ感が素直に伝わってくる詞やコーラス&演奏といった、肩肘張らないナチュラル感が魅力だ。
12キスしてほしい (トゥー・トゥー・トゥー)
イベントで「TRAIN-TRAIN」を演奏したこともある彼女たちが、ザ・ブルーハーツの1987年のヒット曲をカヴァー。中ノ森BANDらしい若さと勢いのあるストレートな演奏とヴォーカルが、ライヴ感をもたらしている。「FOMA N903i」CMソング。
13罠
彼の浮気を疑う女の子の気持ちとそれでも“アナタに夢中”とぶつけてくる詞に、男はただひるむばかり? アグレッシヴなヴォーカルで圧倒する、ワイルドでズシリと重い手応えを残す洋楽テイストのへヴィ・チューン。
14花物語
儚くも切ない恋を窓辺の朝顔にたとえた、YUCCOが描くロマンティックな詞の世界観が魅力的で、ジーンとした感動を覚える。AYAKOの柔らかいヴォーカルと控えめにサウンドを彩る鍵盤の音が、エヴァーグリーンな印象を与えるミディアム・チューン。
15i Need Love
16バス停小町
YUCCOの実体験を綴ったリリックを、AYAKOのヴォーカルが繊細に紡いでいる。ともに歩んできた日々をバス停までの道のりに、別れという現実を“遠ざかる君とバス”にたとえた詞が切ない。ピアノを軸とした美しいサウンドがドラマティックに彩る、名バラードの誕生だ。