ミニ・レビュー
2作目は、全体を通してポップスとヒップホップのエッセンスが気持ちよく混成した曲作りで、気持ちいいほどのパワーを持って爆発している秀逸な作品だ。男女混成ヴォーカルというのも手伝って、曲によってさまざまな表情を見せてくれる懐深さもあり、聴き飽きない。
ガイドコメント
2006年9月に武道館ライヴも成功させてますます勢いに乗る、AAAの2ndアルバム。13曲中5曲がオリコン・チャートTOP10入りを果たしたシングル曲という、2006年の集大成ともいえる作品だ。
収録曲
01ハレルヤ
02ハリケーン・リリ、ボストン・マリ (Original long version)
作詞・作曲は、ロック・ファンなら知らぬものはいない、元ブルーハーツ/ハイロウズの真島昌利。夏にぴったりな爽快感あふれるロック・ナンバーを、AAAの8人が力強く歌い上げる。メロディ・ラインを活かしたアレンジがカッコイイ!
03Let it beat!
ダンス&ヴォーカル・グループである彼らの真骨頂といえる、疾走感あふれる激しくダンサブルなナンバー。サビの部分で繰り返される「Let it beat! Let it beat! Let it beat!」のフレーズが強烈なインパクトとして耳に残る。
04Samurai heart-侍魂-
三絃、箏、尺八、和太鼓、琴といった和楽器を効果的に使用したハード・チューン。今までのAAAにはなかったタイプのサウンド・メイクで、アグレッシヴにたたみかけるラップやメッセージ性の強いリリックも印象的。演奏にはRin'が参加している。
05チューインガム
メンバーから西島隆弘と浦田直也をフィーチャーした、スペシャルな装いの11thシングル曲。情景がしんみりと思い浮かぶような懐の深いシンプルなメロディが、2人のヴォーカルを際立たせている。作詞・曲は、シンガー・ソングライターの中村中。
06ソウルエッジボーイ
「2006年ラグナロクオンライン」イメージ・ソング。作詞はAAAのデビュー曲も手がけた元MOON CHILDのササキオサム。ワイルドな爆裂ギターに絡むメンバーの高音ヴォーカルがセクシーな、ダイナマイト・ロックだ。
07キモノジェットガール
「2006年ラグナロクオンライン」イメージ・ソング。作詞作曲を手がけるのは、ご存知ROLLY寺西とザ・コレクターズの加藤ひさしのユニット。ビート全開のギターにキレ気味の歌詞、ガールズ・ポップの真骨頂的傑作ソングだ。
08“Q”
長い人生、良いこともあれば悪いこともある、だから面白いし毎日ワクワクできる……。さまざまなことで悩んでいる人の背中をポンッと押してくれるようなポジティヴ・ソング。ギター・サウンドが耳に残る、スピード感あふれる力強いポップスが展開されている。
09Champagne Gold
派手な前奏から始まる、AAAが得意とする疾走感あふれるハイパー・ダンサブル・チューン。シャンパンのように弾けた恋の瞬間を描いた作品で、ちょっぴり意味深な詞が悩ましい。ノリのいいサウンドを聴けば、自然と身体が揺れてしまうはず。
10Winter lander!!
11Shalala キボウの歌
作詞は『池袋ウエストゲートパーク』でおなじみの直木賞作家の石田衣良、作曲はJ-ヒップホップ界ではアニキ的な存在の今井了介。未来への憧れや夢を語り合う若者の姿がまぶしい、フレッシュマンへの応援歌。
12Us
幸福感に満ちた恋人たちの、日常のたわいない思いを描いたラブ・ソング。恋人に対して素直になれたり、逆に強がったりできるのは、安心できる人だからこそ。そんなことを思わせてくれる、優しさと温かさにあふれる心地よいポップ・ナンバー。
13ミカンセイ
青年から大人へと踏み出す、大人とも子供ともつかない曖昧な時代の甘酸っぱい思いを描いたミディアム・ナンバー。若さゆえに戸惑い、素直になれない“未完成”の恋人たちが「色褪せない日々を重ねたい」と綴る心境を、素朴なハーモニカの音色でノスタルジックに演出している。