ミニ・レビュー
活動25周年のメモリアル盤となるVS(ヴァーサス)アルバム。うなり、弾けまくるギターが名だたる参加アーティストたちの個性と相まって、すさまじい聴きごたえに! 先行シングル(2)(6)(9)でも予感させためくるめく音世界に、全編を通じて圧倒されるはず。★
ガイドコメント
布袋寅泰の約1年半ぶりとなるオリジナル・アルバム。RIP SLYME、ブライアン・セッツァー、Charほか、布袋寅泰自身が音楽的にリスペクトする超豪華アーティストと競演。“VS(ヴァーサス)”をテーマに凄まじいセッションを繰り広げる、コンセプチュアルな作品だ。
収録曲
01QUEEN OF THE ROCK (vs 土屋アンナ)
土屋アンナをシンガーに迎えて送る迫力満点のブギー・ロック・ナンバー。まさに“QUEEN OF THE ROCK”な土屋アンナの、はすっぱな魅力に満ちあふれた歌声に、布袋寅泰が手掛けたパワフルなトラックが絡んで刺激的だ。
02BATTLE FUNKASTIC (vs RIP SLYME)
“MTV TOYOTA MASH UP PROJECT”企画から誕生し、トヨタ「bB」CM曲となった、布袋「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」とRIP SLYME「FUNKASTIC」のマッシュ・アップ・ソング。映画『キル・ビル』のテーマと人気アッパー・チューンという異色の融合は、かなり斬新で爽快だ。
03PHOENIX (vs DAVID SANBORN)
デヴィッド・サンボーンのサックスと布袋寅泰のエレクトリック・ギターが熱く絡み合う、ファンキーなインストゥルメンタル・ナンバー。ブレイク部分では一転してアコースティックなサウンドとなり、楽曲にアクセントを与えている。
04東へ西へ (vs 井上陽水)
井上陽水の代表曲を、井上陽水本人をゲストに招いてデュエット・ソングとしてカヴァー。フォーク・ロック調だった原曲に大胆なアレンジを加え、打ち込みを多用した現代的なハード・ロック・ナンバーとして仕上げている。
05タンタルスの誤読 (vs 町田康)
これまでも布袋寅泰に歌詞を提供してきた町田康が、初めてヴォーカリストとして参加したロックンロール・チューン。四文字熟語がこれでもかと詰め込まれた歌詞には、小説家でもある町田康の個性が存分に発揮されている。
06Stereocaster (album mix) (vs Char)
日本を代表する2大ギタリスト、布袋寅泰とCharの夢の共演が実現したインストゥルメンタル・ロック・チューン。左チャンネルには布袋の、右チャンネルにはCharのギターが置かれ、迫力のギター・バトルが展開される。
07TAKE A CHANCE ON LOVE (vs BRIAN SETZER)
布袋寅泰の盟友であるブライアン・セッツァーとの念願のコラボレーションがようやく実現。ニューヨークと東京間のデータのやり取りを経て完成した、2人の息の合ったツイン・ヴォーカルが楽しめる疾走感満点のロカビリー・ソングだ。
08SINCE 1955 (vs Char)
Charが作詞作曲を手掛けた、3コードのシンプルなロックンロール・ナンバー。布袋寅泰とCharのリラックスした表情を伝える歌とギターの掛け合いの中から、2人のロックンロールに対する真摯な愛情があふれ出している。
09BACK STREETS OF TOKYO (vs BRIAN SETZER)
布袋寅泰とブライアン・セッツァーのツイン・ヴォーカルとツイン・ギターが大フィーチャーされた、ポップなロカビリー・ナンバー。日米の音楽シーンにおける永遠の不良少年の共演を祝福するかのような狂騒のパーティ・ソングだ。
10ボルサリーノ (布袋寅泰&APOLLO 440 vs 葉加瀬太郎)
UKを代表するテクノ・ユニットであるアポロ440が作り上げたダンス・トラックの上で、布袋寅泰のエレクトリック・ギターと葉加瀬太郎のヴァイオリンが激しいバトルを展開。アドレナリン全開のサウンド・タペストリーを披露している。
11MIRROR BALL〜奇蹟の光 (vs 吉田美奈子)
『MONSTER DRIVE』に収録されていたインストゥルメンタル・ナンバーを、吉田美奈子をヴォーカリストとして迎え、歌ものとしてリメイク。透明な歌声が伸びやかに響きわたる、ドラマティックなバラード・ナンバーだ。
12カラス (vs 中村達也)
中村達也が叩き出すハードなドラミングに触発された布袋寅泰が、とり憑かれたかのように激しくエレクトリック・ギターをかき鳴らす。そんな2人のジャム・セッションの現場の空気が伝わってくる、迫力満点のヘヴィ・ロック・ナンバー。
仕様
初回のみCDエクストラ内容:各セッション・ドキュメント映像〜PVをダイジェストしたプレミアム・ムービー